動物の異常 異常な現象 自然の力

ロシアで「ほぼ完全に透明な体を持った奇跡的なカエルの突然変異体」が多数発見される。そのメカニズムは不明

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transparent-frogs2Transparent frogs-mutants found in Krasnouralsk

 

ロシアで「体が、ほぼ完全に透明のカエル」が発見されたという奇妙なニュースが報じられています。

何らかの突然変異体であると思われるのですが、それが一匹ではなく、60匹近くも群で発見されたというのですから、「透明なカエルの集団」が存在していたということになります。

そのカエルたちは、何となく透き通っているとかではなく、下の写真のように、ほぼ完全な透明で、骨格、血管、内臓などが完全に透き通って見えています。

捕獲されたカエル

transparent-frogearth-chronicles.com

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見つかったのは、ロシアのスヴェルドロフスク州にあるクラスノウラリスクという場所の周辺で、この不思議な透明ガエルの群生を発見したのは、ウラル工科大学自然学研究所の動物学専門のウラジミール・ヴェルシーニン博士(Dr.Vladimir Vershinin)という方でした。

クラスノウラリスクの場所
krasnouralsk-mapGoogle Map

 

発見したウラジミール・ヴェルシーニン博士
dr-frogsLife

 

このカエルたちが、このような透明な体になった原因ですが、ヴェルシーニン博士は、このカエルたちが見つかった地域の周囲に化学工場があり、そこから流出した化学薬品と何らかの関係かあるのではないかと疑っているそうです。

実際、クラスノウラリスクの土壌が汚染されていることはわかっているそうなのですが・・・。しかし、仮に化学薬品のせいだとしても、ここまで透明な状態になるには、奇跡的な組み合わせが起きないと無理ではないかという気もします。

というのも、過去におこなわれた実験などから、動物の体が透明になるには、「血液を脱色する」必要があり、それを生きたままの状態で・・・となると、ちょっと何だかすごいです。

過去に、実験としての「生体の透明化」については、2014年に、日本の理研が成功しています。

ただし、生きているものではないです。

マウスを全身丸ごと透明化 理研・東大チームが成功

IT media ニュース 2014/11/07

理化学研究所と東京大学の研究チームは、マウスの全身を丸ごと透明化し、全身の遺伝子の働きや細胞ネットワークの構造を3次元データとして取得する技術を開発したと発表した。

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脳の透明化には既に成功しており、この際に使用した透明化試薬が血液を効率的に脱色することを発見。マウスをパラホルムアルデヒド水溶液で灌流(かんりゅう)固定(組織を生きている時と近い状態に保つために固定する手法)した上で、透明化試薬に浸した。

臓器は10日間浸すことで透明化でき、個体の場合は皮膚を剥離して2週間浸すことで全身丸ごと透明化が可能だという。

ここに、

> 皮膚を剥離して2週間浸す

とありますが、このように「2週間も特殊な水溶液に浸して、やっと体を透明にすることができる」のです。

しかも、上の写真を見る限りは、ロシアで見つかったカエルよりも体の透明度は低いようにも思えます。

ロシアのは、個体によっては「完全に透明」ですし。

理研の方法は、血液中に含まれる生体色素である「ヘム」というものを脱色することでなしえていますが、どんな方法であるにしても、動物の体が透明になるためには、同じように、「血液の脱色」というプロセスが何らかの理由で起きないといけないわけで、まあ・・・このロシアのカエルたちは謎です。

このカエルたちは、何かこう、想像もつかない化学的反応を伴う現象に巻き込まれたのかもしれませんね。







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