9月6日に天文学者によって初めて発見された小さな小惑星が、数日後の 9月8日、地球から約 4万キロメートルの上空を通過していたことがわかりました。
小惑星は 2016 RB1 と名付けられました。
4万キロといいますと、かなり遠いように感じられるかもしれないですが、月までの距離が、約 38万4000キロメートルですので、月までの距離の 10分の 1程度の場所を通過していったという意味では、最近では「最も地球に近づいた小惑星」ということになります。
スロバキアのチャドツァからアマチュア天文家が撮影した2016 RB1
・spaceweathergallery.com
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幸い、この小惑星は、通信衛星や気象衛星が飛行している軌道内には接近しなかったため、衛星等にはまったく影響はありませんでしたが、スペースウェザーによれば、「近かった」とのこと。
この小惑星の大きさそのものは、最大で 15メートルほどの小さな小惑星で、仮に地球に極めて接近するか、あるいは大気圏内に突入していたとしても、それほど大きな影響はなかったものと思われます。
小惑星2016 RB1 が発見された際に撮影された画像
なお、次は 9月17日に、直径 60メートルほどある小惑星 2016 QL44 が、やはり地球から比較的近い 5万キロメートル程度の上空(最接近距離についてはいろいろな数値があります)を通過すると予測されています。
それにしても、今回の 2016 RB1 もそうですが、「発見されてから2日目に地球に最接近」というような状況を見ますと、地球への衝突コースをとる未知の小惑星が突然現れたとしても、それを知ることのできるのは直前ということになりそうです。