2016年4月23日のインドでの報道
少し前に、
・インドを襲う異例の春の熱波:中部テランガーナ州では少なくとも66人が死亡
2016/04/08
という記事で、インドがこの時期としては異例の熱波に見舞われていることを書きましたが、このインドの熱波はさらに激しさを増していて、熱波による死者が 160人を越えたことが発表されています。
さらに、インド当局は、この熱波で危険にさらされている人の数が「3億人を越えている」とも発表しています。
インドの気温が上昇し続けていることは、前回のインドの熱波の記事の時に載せましたインドの最高気温の気温分布図と、昨日の気温分布図を比べてみてももわかります。
オレンジの色が濃くなる場所ほど、気温が高く、地名が出ているのは40℃を超えた地域です。
4月6日のインド全土の気温分布
4月23日のインド全土の気温分布
インド全域として、前回より一段と「色が濃くなっている」ことがわかり、個別の気温も、45℃などが普通になってきていて、ティトゥラガールという場所では、47.5℃などという気温となっているようです。
これはもう、人が生活するには、やや限界に近い気温とも言えそうですが、すでに3週間以上続いている上に、普通ですと、インドが最も暑くなるのは、5月から6月ということで、「これからが暑さの本番」ということもあり、非常に懸念される夏となることをインド当局は警告しています。
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インドは昨年も壊滅的な熱波に見舞われていまして、2422人が亡くなっています。これはインドでの熱波による人的被害としては、史上5番目ということになっていますが、今の状態だと、今年も同じような、あるいはそれ以上の危機を迎える可能性があるとのことです。
また、現在のインドは干ばつも深刻で、農業被害が進行しています。報道によれぱ、この数ヶ月で 340人以上の農家の方が自殺しているということで、メディアは「政府はインド農家の自殺を止める対策を立てなければならない」という論調にさえなっています。
そして、その熱波のインドでは、どういう理屈によるものなのかわからないですが、「雹(ひょう)の嵐」が、各地で相次いでいるようで、頻繁にそれによる被害の報道を見ます。
インドに降ったテニスボールより大きな雹
雹で破壊された家屋
熱波と干ばつに対して、相次ぐ雹嵐というのは、何だか奇妙な感じもするのですが、このような現実が国の全域で進行しているインドです。