5月11日のスカンジナビア半島各地の最低気温
5月11日、東欧から北欧などにかけて、季節としては異常といえる寒波に見舞われ、各地で軒並み平年の気温を大きく下回りました。
ノルウェーなど北欧の一部の地域では観測史上で最も低い気温を記録しています。
5月11日 寒波と降雪に見舞われたノルウェーの首都オスロ
この「5月の氷河期」の様相を呈した各地の気温などをご紹介します。
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5月11日の東欧、北欧の各地の最低気温は以下のように記録されています。
・ストックホルム(スウェーデン) -4.7℃
・オスロ(ノルウェー) 1.0℃
・ブカレスト(ルーマニア) 1.1℃
・タリン(エストニア) -2.7℃
・ボブルイスク(ベラルーシ) -1.2℃
・チェルニゴフ(ウクライナ) -1.4℃
ノルウェーのバルト海にあるヴィスビー空港では、氷点下 7.8℃まで気温が下がったことが記録されました。
最近を通しても、ノルウェーでは、1859年以来、最も寒い5月となっていたりと、北欧、東欧は大変寒い春となっています。
5月11日のルーマニアの気温
このように「ヨーロッパが寒冷化していく」ことに関しては、少し前から予測されていたという事実もあります。
・大西洋で拡大する「異常に冷たい海域」と、海流システムの異変が招く地球の行方
In Deep 2015/10/16
という記事でご紹介したことがありますが、ヨーロッパ全域が、比較的温暖な気温であり続けている理由は、アメリカのメキシコ湾からの海流などを含めた、「暖かい海流がもたらされているから」ということがあります。
それがなければ、北極からの冷たい海流ばかりが押し寄せ、人が住めるような温暖のない地域となってしまうのです。
ところが、現在、そのメキシコ湾の海流が弱くなっていて、今のままの状態が進むと、下のように「ヨーロッパに暖かい海流が届かなくなる」可能性が指摘されています。
・AccuWeather
これが今後も続いていきますと、ヨーロッパは他の地域より先に「ミニ氷河期」的な状態となっていくという可能性が強いです。
今後何年間かをかけて、ヨーロッパの気温は大きく低いほうへと変化していく可能性があります。