ほんの数日前に、インドの時期としては異例の熱波について、
・インドを襲う異例の春の熱波:中部テランガーナ州では少なくとも66人が死亡
2016/04/08
という記事の中で、インドで熱波により多くの死者が出ていることを記しましたが、インドの熱波は収まるどころか、さらに激しさを増していて、4月12日の時点の当局の公式な発表だけでも、死者は 135人に増えています。
そして、気温の予測も下のように全体として非常に高くなっていて、ここに記載のない都市では、45℃に達しようとしている場所もあるようです。
2016年4月14日の最高気温の予測
・BBC
オレンジ色の部分が高温となっている地域ですが、上の地域をインドの地図で見ますと、大体下の範囲となり、インド中部から北部の非常に広い範囲が 40℃に近いような大変な気温となっているようです。
まだ今後もこの状況は続くようですが、昨年に続き、インドでは熱波による大きな被害が持続してしまうのは避けられないと、インド当局も見ているようです。
現地の状況を報道からご紹介します。
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Unrelenting heat claims at least 135 lives nationwide in India
Shanghai Daily 2016/04/13
容赦のない熱波がインド全体で少なくとも135人の命を奪った
東部インドを中心として襲っている容赦のない熱波は、オリッサ州で 24人以上が死亡するなど、現在までにインド全土で 135人が亡くなったことをインド当局が発表した。
オリッサ州では、多くの死因は熱波による熱中症だった。
4月12日には、オリッサ州の 19観測地点で 40℃を越え、テイティラガルの町では最高気温が 44.5℃に達した。
通常なら今の時期に降る雨が今年は降っておらず、それが気温の上昇に拍車をかけていると、オリッサ州当局は述べる。
インドのいくつかの地域では、4月第一週の平均気温が異常な数値を示しており、平均より 5℃以上高い地域もあった。この週は、テランガーナ州とアンドラプラデシュ州の南部の2州で、熱波により 111人が亡くなった。
州当局は、学校を休校としたり、人々に午後の外出や太陽への露出を避けるように勧告している。
気象当局者たちは、この異常ともいえる熱波はエルニーニョ現象の影響によるものと見ている。
しかし、インド気象局(IMD)は、エルニーニョ現象が今月後半に弱くなっていくと予測しており、そのため、今年はインド南東部などでモンスーン期間に多くの雨を期待できると述べている。
インドの農業はモンスーンに主に依存しており、現在、いくつかの州では深刻な干ばつと水不足に直面している。マハラシュトラ州では、農業用のダムの水が 5%しか残っていない地域もある。
このような状況の中、インド気象局の今後の予測に多くの人々が希望を見出している。