オーストラリアの超過死亡率が過去最大レベルにまで上昇
オーストラリアの超過死亡率が、過去 80年で最大になったことが、各メディアで伝えられています。
報道では、「死者数の謎」というようなタイトルで報じられているものもあります。以下は、英国サンの報道です。
ザ・サンの報道より
The Sun
ま……超過死亡の著しい増加は、今では、どこの国でも起きている一般的なことでもあり、謎とか不可解とかというような話でもありません。
オーストラリアは、昨年の時点で異常な超過死亡が報告されていました。
[記事] オーストラリアで、「超過死亡率の信じがたい増加」と 2022年からの「かつてないほどの疾患および認知症の増加」に対して、専門家が政府に正式な調査を要求
In Deep 2022年12月19日
オーストラリアは、西欧諸国の中では、最も高いレベルでのコロナワクチン接種率を誇る国であり、オーストラリア国民の 2回までの接種率は 82%、ブースター接種率も 75%に達しています。
そのような状況の中、 2022年となり、ついに超過死亡率が「過去80年で最大」ということになってしまいました。
データ分析のアクチュアリーズ研究所のデータによれば、超過死亡は、2021年の12月頃 (オーストラリアでは夏)より増加しています。
以下は、2020年12月から、2022年12月までの超過死亡のデータです。
グラフの「水色の領域」を上に飛び出せば、超過死亡となります。
オーストラリアの超過死亡の状況の推移
actuaries.digital
オーストラリアは、出生数も 2021年後半から著しく減少していて、オーストラリア議会でマルコム・ロバーツ上院議員により、質問が提出されたこともあります。
マルコム・ロバーツ上院議員が議会で示したのは以下のグラフでした。
オーストラリアの2015年 - 2021年までの月間出生率の推移
malcolmrobertsqld.com.au
これは、以下の記事でご紹介しています。
[記事] 衝撃的な数値。オーストラリアで、2021年後半の出生率が「約70%」減少していた。その理由について議員が議会質問で尋ねる:「原因は何なのか」と
In Deep 2022年11月29日
マルコム・ロバーツ上院議員は以下のように質問しました。
「オーストラリアの2021年7月12月までの月間出生率が 67%減少していることが示されているが、なぜこのようなことになったと政府はお考えか?」
超過死亡にしても、出生数の減少にしても、すでにこれらの数値は、地獄の状況であり、壊滅的といっていいものです。
元の状態に戻るのかどうかはわかりません。
そして、日本を含めて、多くの国が、同じような「過去最大の超過死亡」の渦中にいます。
今後これがさらに拡大するか、そうでないかはわかりません。
サンの報道をご紹介します。
死者数の謎 オーストラリア人が過去80年間で見られなかったレベルで亡くなっているという不可解 – これは、英国でも同じ現象が見られるかもしれない
DEATH RIDDLE Mystery as Australians dying at levels not seen in 80 years – and UK might be seeing same phenomenon
The Sun 2023/03/07
オーストラリアでは 2022年に 17万4,000人以上の死亡者が登録されており、これは予測を 12%上回っている。
アクチュアリーズ研究所のデータによると、これはパンデミック以外での過去80年間で最大の超過死亡率の 1つだ。
追加の 20,000人の死亡者のうち、10,300人はコロナ感染に直接起因し、2,900人は何らかの形でコロナウイルスに関連していた。
しかし、残りの 6,600人の超過死亡は、コロナには関連していないことがデータから示唆された。
代わりに、それらは主に心臓病とガンに関連していた。
研究所の Covid-19 死亡率ワーキンググループのカレン・カッター氏は、このようなレベルは「非パンデミック時の通常の変動レベル内にありません」と述べた。
カレン氏は、研究所は、新型コロナウイルスが直接原因ではないものでさえも、過剰な死亡の多くにこのウイルスが関与していると確信していると述べた。
以前の研究では、コロナに感染した人は、感染後 18か月で死亡するリスクがあることがわかっている。
中国の科学者たちは、ウイルスに感染したすべての人が 、心不全、 脳卒中、心房細動、心筋梗塞、心臓病などの致命的な心臓の問題のリスクが高いことを発見した。
他の研究では 、コロナ感染が静脈血栓塞栓症 (VTE) を発症するリスクを高めることがわかっている。これは、静脈内に血栓が形成される状態だ。
多くの医療サービスがドアを閉鎖したり、サービスを縮小したりしたため、パンデミックの間、多くの人々は医療を受けることができなかった。カレン氏は、これも過剰死亡の急増に寄与した可能性があると述べた。
(※ 注釈) 医療サービスが縮小されていたのは、2020年いっぱいのことであり、2022年後半の死亡数の増加には寄与できません。
カレン氏は、ワクチンの副作用は、死亡率の増加の理由として挙げられていないと述べた。
英国では、モデルナとファイザーのワクチン接種後に心筋炎が、まれだが、発生している。
しかし、 研究によると、全体として、コロナワクチンで心筋炎が起きる可能性は、他のどのワクチンよりも可能性は低いという。
(※ 注釈) 以下が、CDC ワクチン有害事象報告より、「すべてのワクチン後」の有害事象としての心筋炎の件数です。この2021年には何がありましたか?
ワクチン接種後の心筋炎の報告数 / 2010年-2021年までの推移
OpenVAERS / Myo-Pericarditis
英国での超過死亡
この現象はオーストラリアだけではなく、英国のような他の国も前例のない超過死亡率の上昇と戦っている。
英国家統計局によると、英国では 2022年に 40,000人近くの超過死亡が記録された。2022年12月までの年の出生数と死亡数は、2022年に 38,574人が死亡したことを示しており、2021年より 10.4% (3642人) 多い。
この増加は、Covid-19 と人口の高齢化に起因するものであり、 1918年のインフルエンザのパンデミック以来、過剰死亡の最大の急増となっている。