2018年12月に地球から肉眼でも見えたワータネン彗星(Comet 46P)。 indeep.jp
青い星が現れるとき
宇宙関係メディアの Space.com が、NASA の記事を引用して、
「地球から肉眼で見ることのできる彗星」
が、2月1日から 2日にかけて観測できると述べていました。
地球から肉眼で見ることのできる彗星そのものは多々ありますが、この「C/2022 E3 (ZTF) 」と命名された彗星は、昨年発見されたばかりなのですが、NASA のジェット推進研究所によると、
「この彗星が地球に近づく周期は 5万年」
なのだそうです。
つまり、5万年ぶりに、肉眼で見えるこの彗星が地球にやってくるようです。
その頃は、現在の科学では「ネアンデルタール人から、初期のホモサピエンスたちの時代」でした。
彗星というものには、いろいろな特性があって、ひとつは、
「生命の元素の塊である可能性」
が近年わかっています。
以下の、7年前の記事となりますが、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星という彗星の調査をおこなった探査機ロゼッタについて書いています。
[記事] パンスペルミア説が証明される日 : 探査機ロゼッタがチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の大気から「生命の基本的な構成要素」のアミノ酸やリンなどを宇宙観測史上はじめて検出
In Deep 2016年5月29日
それとは別に、英国のフレッド・ホイル博士などは、過去の地球の生命体系の「完全な一新」は、巨大彗星の地球への衝突によってもたらされたという可能性を述べていました。
以下は 11年前のものとなりますが。
[記事] 良い時代と悪い時代(1): 500年ほど続いた「穏やかだけれど傲慢な時代」は終わろうとしているのかも
In Deep 2012年10月06日
いずれにしましても、今回の彗星の接近は周期的に珍しいことであると同時に、
「こんな時代だからいろいろと」
ということも、彗星の接近に何となく意味性を感じます。
アメリカ先住民族「ホピ」の終末の予言とされるものの最後は、
第九のしるし 天界の居住施設が落下して地表に激突する。青き星が姿を現し、そのあとをおいかけるようにホピの人たちの儀式が止むとき。
というものでしたが、こういう響きも身近に感じられる昨今ではあります。
Space.com の記事をご紹介します。
2023年に、ネアンデルタール人時代以来初めてとなる肉眼で見られる彗星が地球を訪れる可能性がある
Possible naked-eye comet will visit Earth for 1st time since Neanderthals in 2023
space.com 2023/01/02
2023年の初めに、肉眼で見られるほど明るいかもしれない新たに発見された彗星が地球を訪れる。
C/2022 E3 (ZTF) と名付けられたこの彗星は、現在太陽系内を通過している。この彗星は 1月12日に太陽、つまり近日点に最接近し、2月1日から 2月2日の間に地球を通過して近地点を通過する。
彗星がこのまま明るくなり続ければ、暗い空でも肉眼で見える可能性がある。彗星の状態を予測するのは困難だが、C/2022 E3 (ZTF) が消えたとしても、接近する数日間は双眼鏡や望遠鏡で見ることができるだろう。
NASA によると、北半球で観測するためには、1月中に北西の方向に移動するため、明け方の空で彗星を見つけることができる。 2月上旬に南半球の観測者に見えるようになる。
NASAジェット推進研究所によると、この彗星の周期は約 5万年だ。
これは、1月12日に太陽から約 1億 6000万キロメートル以内に接近し、2月2日に地球から 4200万キロメートル以内に接近すると見られるが、この彗星が最後に地球に接近したのは、後期旧石器時代だ。
つまり、C/2022 E3 (ZTF) を見ることができた最後の人類は、氷河期に生きていた初期のホモ・サピエンスだった。最後のネアンデルタール人たちについても、C/2022 E3 (ZTF) の最後の近日点から約 10,000年後に絶滅したという人たちもいる。
ネアンデルタール人と初期の人類たちは、C/2022 E3 (ZTF) が何であるかを知らなかっただろうが、この彗星が確認されたのは、2022 3月初旬に、ツヴィッキー・トランジエント施設の広視野サーベイカメラによって発見された。
発見時の C/2022 E3 (ZTF) は 17.3 等で、昨年の 11月には 10等まで明るくなり、最終的には 6等に達すると予想されている。
C/2022 E3 (ZTF) の現在の画像は、そのコマ、ガスと塵の周囲の暈であり、緑がかった色合いで輝いており、その本体から伸びている長い彗星の尾を示している。