パンデミック 異常な現象 疾病と感染症

世界のサル痘感染確認数が2700件超え

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サル痘が登場してから約 1ヵ月になりますが、世界の感染確認数は、2000件を超えてました。

6月16日までの感染確認数は以下のようになっています。


monkeypox

1ヵ月前の 5月16日の感染確認数は「 7件」でしたので、増えてはいまして、また、上のグラフでも、急増はしていないものの、増加の曲線に停滞を示す部分があまりないですので、増え続けているとは言えそうです。

そして、この日からまた増加したようで、6月18日の報道では、

「サル痘の感染確認総数 2,785 件」

と記されていました。

 

まあ、何だか最近の報道などを見ていますと、このサル痘が「性感染症」的な扱いを受けているのですが、もともとのサル痘はそういうものではないです。

天然痘などと同じように普通にエアロゾル感染するものです。

[記事] サル痘ウイルスは「感染力を保持したままエアロゾル化して浮遊する」ことを示す過去の論文…
 In Deep 2022年5月25日

ただ、現在流行しているサル痘は、

「新しい突然変異を含む変異ウイルス」

であることが、ポルトガル国立衛生研究所などの解析で判明しています。

以下の記事にあります。

[記事]現在のサル痘ウイルスは新たな突然変異を含む「超変異体」であることがポルトガル国立衛生研究所などの解析で判明。ほぼ新種のサル痘の模様
 In Deep 2022年5月26日

 

しかし、この「超変異」が、病態や感染状況において、実際にどのような挙動につながっていくのかはわかってはいません。

ただ、2000人以上が感染確認されていて、

「いまだに死亡数はゼロ」

というあたりから、オリジナルのサル痘より「軽い病気」になっている可能性があります。オリジナルのサル痘は、致死率が 1%から数%ほどあります。

いずれにしても、現在のペースで増加していくとすれば、次の1ヵ月ではさらにかなりの感染数となる可能性はあり得るとは思います。

どうなるかはわからないですが、タイランド・メディカルニュースの報道をご紹介します。




 


サル痘の最新情報:アフリカ大陸以外の 43か国で 2785件の症例が発生している。スペイン638件、英国574件、ドイツ341件、米国118件など

Monkeypox Updates: 2785 Cases Now In 43 Countries Outside The African Continent. Spain 638 Cases, UK 574 Cases, Germany 341 Cases, U.S. 118 Cases
thailandmedical.news 2022/06/18

サル痘の急増は、多くの国でサル痘検査を専門とする保健当局や診断研究所が現在、疑わしい症例の数が「数万件」に上る中、検査の停滞に直面している。

過去 24時間で確認されたサル痘の総数は 2,785例に増加し、スペインは現在 627例、英国は 574例、ドイツは 341例、ポルトガルは 289例、フランスは 184例、米国は 118例、オランダは 98例、イタリア 74例、ベルギー 62例、スイス 31例だった。

確認された症例のほぼ 85パーセントはヨーロッパでのものだ。

今後、予防策が講じられない場合、さらに 28日間で、サル痘の症例の総数は世界で 13万5,000例を超えるまで急増する可能性があると予測されている。

多くの国のサル痘に対しての措置は非常に緩い。たとえば、サル痘の侵入を防ぐための措置が講じられていると主張しているタイでは、空港での措置は見られず、英国やドイツなどのリスクの高い国から到着するヨーロッパの旅行者の多くが、スクリーニングなどは行われていない。

タイはナイトライフ会場の再開を許可したばかりで、性的マッサージ場、ゴーゴーバー、ゲイパブなどの多くの性的な店舗も再開しているため、英国、ドイツ、オーストラリアなどからの人々により、性産業で働くタイ人、その関係の一般の人々に危険をもたらす可能性がある。

最新情報によると、南米チリは、過去 7時間で最初の症例が確認され、サル痘ウイルスが確認された 43番目の国となった。

英国は、合計 574例のサル痘を報告しており、スペインに次ぐ 2番目に大きいものとなっている。

英国の健康安全保障局は、ほとんどの症例がゲイまたはバイセクシュアルの男性において確認されていると述べたが、そうではなくとも、サル痘を患っている人と密接に物理的に接触する人が感染するリスクはあると述べている。

WHO / 世界保健機関は、サル痘の症状がある人たちは最大 4週間感染させる可能性があると述べ、完全に回復するまで隔離するようにアドバイスした。

今週初め、WHO のテドロス・アダノム・ゲブレイエス事務局長は、このサル痘の流行に対して「異常であり、懸念している」とし、これまでサル痘が見られたことがない国々でサル痘が継続的に蔓延していると述べた。

テドロス事務局長は、拡大するサル痘の発生に対して、世界的な緊急事態の宣言を正当化するかどうかを決定するために、来週の 6月23日に専門家会議を召集すると述べた。

米国では、サル痘は現在 21の州で発見されている。州ごとの確認数は以下のようになっている。

ニューヨーク州 26件、カリフォルニア州 24件、イリノイ州 15件、フロリダ州 10件、マサチューセッツ州 7件、ハワイ州 5件、コロラド州 5件、コロンビア特別区 4件、ジョージア州 3件、ワシントン州 2件、ユタ州 2件、テキサス州 2件、ペンシルベニア州 、オクラホマ州 2件、バージニア州 1件、ロードアイランド州 1件、オレゴン州 1件、オハイオ州 1件、ネバダ州 1件、メリーランド州 1件、アリゾナ州 1件となっている。

現在、米国では 1,327人以上がサル痘感染の可能性について調査中となっている。

サル痘の急増は、初期では、主にゲイ男性間の性的接触によるものだったが、最近の新しい症例のほとんどが空中感染によって発症したことが確認されている。







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