1月15日に河南省の鄭州東駅に数千羽のカラスが飛び交う。soundofhope.org
中国で、新型コロナウイルスの感染確認事例が 10ヶ月ぶりの高い数値となったことを受けて、中国政府は、各地でロックダウンを始めています。
米ロイターの報道は、1月16日までに 2800万人がロックダウンの対象になっていると伝えています。
ロイターの記事には以下のようにあります。
2021年1月16日の米ロイターより
中国では、この 1週間で、1日あたりの症例数が過去 10か月間で最大に跳ね上がり、1月15日には、本土で 130件の新型コロナウイルス症例が報告された。
これらの症例のうち、115例は局所感染であり、そのうち 90例は北京周辺の河北省で発生し、最近の波で最も大きな打撃を受けた。
さらに 23例が黒竜江省北東部で発見され、2例が北京で報告された。
当局はまた、確認された症例として分類されていない 79人の新しい無症候性患者が 1月15日に発見されたと報告した。前日は66人だった。
これらの結果、当局は、これまでに 約2800万人をロックダウン(都市封鎖)下に置いた。 (Reuters)
なお、今回のタイトルに「またも数千羽のカラス」という言葉がありますが、ちょうど1年ほど前、つまり中国で新型コロナウイルスの感染が拡大しようとしている中で、感染拡大の中心地だった湖北省の各地に「カラスの大群」が現れていたことをお伝えしたことがあり、それを思い出したのでした。
以下の記事で取りあげています。
「終末のような」という表現が少しも違和感のない2020年の最初の月に黒い鳥の群れと共に示されるキーワードは「パンデミックの同時進行」
In Deep 2020年2月4日
2020年1月29日 中国湖北省
Shuguang2019
そして、昨年同様、カラスの大群の出現と共に、またも中国でロックダウンが始まりました。
今となって、再び中国で感染拡大が始まった理由としては、米ゼロヘッジは、北極上空の大気の流れである「極渦」が分裂したことにより、ユーラシア大陸の気温が急激に低下したことが原因ではないかと述べています。つまり「気温が下がったから流行が拡大した」と推測しています。
この極渦の崩壊については、以下の記事で取りあげています。
成層圏の気温が突然上昇する現象により北極の大気循環が崩壊。これにより2月にかけて北半球に超低温がもたらされる可能性が。そして低気温とウイルスの関係…
In Deep 2021年1月9日
また、コロナウイルスの流行の増加が「気温の低下と比例する」という単純な図式を持っていることは以下の記事などでふれています。
感染の増加を「数」だけで見ていると社会は終わる : コロナウイルスの感染事例は「正確に気温と反比例する」ことを米ゴールドマンサックスが解析。年明けまでに現在の何倍にも増加する可能性
In Deep 2020年11月15日
日本も含めて「数」だけで踊らされているのはどの国も同じですが、極渦の崩壊による気温の低下の影響は、日本列島にまでは及ばないかもしれないですが、少なくとも中国などに対しての影響は続きそうですので、感染拡大も止まらないと思われます。
中国当局も勘違いしているのかもしれないですが、2020年に中国で新型コロナウイルスの感染拡大が収まったのは「ロックダウンによるもの」ではありません。
春になって気温が上がったからというだけです。
なお、香港のメディアは、ロックダウン措置がとられている中国北部の地域で、住民たちのパニック買い等により「食料品の価格が 50%上昇した」と報じています。またもパニック買いの再来です。
いろいろなことが無意味に繰り返されています。