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カリブ海の小国「アンティグア・バーブーダ」が過去100年で最悪の干ばつに

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アンティグア島のメディア報道より

Antigua-Barbuda-droughtAntigua Daily Observer

最近、上の報道を見たのですが、この「アンティグア」という名前を聞いても、最初は何のことだかわからず、そもそも地名なのかどうかもまったくわからなかったのですが、調べてみますと、これは国名で、アンティグア・バーブーダという国であることを知ったのでした。

アンティグア・バーブーダ - Wikipedia

アンティグア・バーブーダは、カリブ海東部の小アンティル諸島に位置するアンティグア島、バーブーダ島、レドンダ島からなる国家である。首都はセントジョンズ。イギリス連邦加盟国であり、英連邦王国の一国である。

日本語の表記はアンティグア・バーブーダ。漢字による当て字は、安提瓜和巴布達である。

というように、「安提瓜和巴布達」という日本語表記もあるということには驚きました。

アンティグア・バーブーダの場所
Antigua-Barbuda-mapGoogle Map

場所的には、ジカウイルスの拡大地域とも合致する場所でもありますが、それはさておき、この場所が、なかなか大変な状況になっているようです。

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この国や島々は、写真を見ますと、緑も水も豊かな、実にパラダイス的な雰囲気が漂う島のようには見えます。

アンティグア・バーブーダの写真

antigua-and-barbuda-01Antigua and Barbuda

 

このアンティグア島が、現在、過去 100年ほど経験したことのない干ばつに見舞われているということが現地のメディアで報じられていました。

そして、そのこと自体も大変なことだというようなこともあるのでしょうが、個人的に、こういう極めて小さな国が、干ばつを含めた壊滅的な自然災害に遭った場合というのは、どういうようなことになるのかなと思ったのでした。

Wikipedia によりますと、アンティグア・バーブーダの人口は 81,799人と、8万人ちょっとのようです。

私の今暮らしている埼玉県所沢市の人口が 34万人ですから、それよりもはるかに小さな人口規模の国の未曾有の災害。

そういう点で気になった次第です。

荒れた気候が世界を駆け巡りそうなこれからは、こういう懸念がいろいろなところで噴出してきそうです。

アンティグア・バーブーダの干ばつについて現地の報道をご紹介します。


Worst Drought In Recent History
Antigua Daily Observer 2016/03/26

最近の歴史の中で最悪の干ばつ

気候学者のデール・デスティン(Dale Destin)氏によれば、アンティグア島は、1928年に遡るほどの、同国歴史上で最悪の干ばつに直面しているという。

デスティン氏のブログでは、現在のアンティグア島の干ばつの期間は、すでに 32ヵ月目に突入しており、これは 1964年から 1967年まで続いた干ばつと似ていることが明らかにされている。

しかし、デスティン氏は、現在のアンティグアの雨量の極端な少なさは、その 1964年から 1967年の間の干ばつの時を越えていると述べる。その 1964年からの干ばつでは、アンティグアの雨量は通常の 10%から 29%だったが、現在はさらにひどいというのだ。

気候学者によれば、昨年 2015年のアンティグアは、記録が残る中で最も乾燥していた年だったというだけではなく、過去2年間の記録も、観測史上最も雨が少ないのだという。

特に、2013年7月から 2016年2月までの過去 32ヵ月間の雨量は観測史上最悪の小雨だったことが明らかになっている。

そして、デスティン氏は、この干ばつ状況は、歴代の記録をすべて上回り、過去最悪の干ばつになると予測している。

デスティン氏は、5月までには干ばつの状況はやわらぐかもしれないが、今年後半から、また干ばつが継続していくと見ている。そして、この干ばつが国家に非常に大きな経済的問題となってのしかかるはずだと確信している。







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