2017年5月20日 ポーランドで撮影された花粉コロナ
ポーランドのポトカルパチェ県という場所で、夕暮れ時に「花粉コロナ」が発生している光景を写真家が撮影に成功しました。
虹やブロッケン現象などの「レインボーの色に光る現象」というのは、主に大気中の水分や氷の結晶に光が反射して起きるものですが、「花粉」もまた光を反射するのです。
花粉が大気中の水分などと同じような役割を果たし、大気中に拡散した花粉に太陽の光が反射して「虹のような現象」を発生させることがあり、これを花粉コロナ( Pollen Corona )とか、花粉ハロ( Pollen Halo )というように呼びます。日本語では「花粉光環」というようです。
決して一般的な現象ではないですが、さまざまな条件が揃った際に出現することがあります。
先日、ポーランドでこの「花粉コロナ」が観測され、しかも、それが夕暮れだったものですので、まるで「黄金の国の黄金の虹」のような見事な光景を描き出していました。
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冒頭の写真がそうですが、拡大すると、その独特な色彩に絶句します。
・Witek Ochał
この世には、いろいろな光学現象がありますが、これほど一種神々しいというのか、重厚感があるというのか、田中貴金属的というのか、そういう自然の光景というのは、あまり見たことがないです。
観測されたのはポーランドのポトカルパチェ県という場所です。
・Google Map
写真の下部に森林のようなものが見えますので、この木々の花粉と、おそらく無風の状態と、そして、太陽光線の適切な角度などの条件が揃って、この光景が出現したと思われます。
花粉コロナはすべて、それなりに珍しいものですが、今年のアメリカでは観測されている例がありました。
過去記事、
・アメリカの「花粉コロナ(花粉光環)」
2017/02/26
では、アメリカのメイン州で今年2月に撮影された花粉コロナをご紹介しました。
2017年2月22日 米国メイン州で観測された花粉コロナ
・Harald Edens
しかし、今回のポーランドの「黄金の花粉コロナ」のような光景はそうそう見られるものではなさそうです。
・Witek Ochat
こんなに空がオレンジ色に染まっていても、「虹色の部分」はきちんと主張するものなのですねえ。
光学現象っていうのは改めて不思議であります。