完全に凍結したドナウ川 2017年1月15日
ヨーロッパ各地の異常な寒さは継続していますが、セルビアで、「ドナウ川が凍結する」という異常事態となっています。
小さな河川が凍結するのはわかりますが、ドナウ川のような巨大な河川が凍結するというのは、並々ならぬことではあります。
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見渡す限りの「氷の大河」となっているドナウ川
・euronews.com
これらの写真は、セルビアの首都ベルグラードでのもので、位置は下になります。
セルビアの首都ベルグラードの場所
・Google Map
少し大きめの地図にしましたのは、セルビアの首都がこのような寒さとなっているということは、周辺のヨーロッパのかなりの範囲で、同じような気温や気候が拡がっているかもしれないと思われるからです。
それにしても、ドナウ川は、ドイツからルーマニアまでの非常に長い距離を流れている大河ですが、その流れの途中で「凍結が発生する」というのはすごいことだと思います。
ドナウ川
・Wikipedia
なお、セルビアでは、先週くらいまで、寒波のために「非常事態宣言」も発令されていたほどで、場所によって -33℃などになっていたそうですので、凍結も考えられないことではないのかもしれません。
報道などを見ますと、船なども氷の中に「埋もれている」感じで、なす術もない間に川が凍結していったのかもしれません。
このような「大河が凍りつく」という状況を見聞しますと、思い出しますのは、1645年から 1715年の間、太陽にまったく黒点が出ない状況が数十年続いた「マウンダー極小期」という期間を思い出します。
この期間のヨーロッパは、小氷期 - Wikipediaには、
17世紀半ば、スイス・アルプスの氷河は徐々にその版図を低地へと広げ谷筋に広がる農場を飲み込み村全体を押し潰していった。氷河が河川を塞き止め、決壊による洪水に襲われた村も多い。
テムズ川やオランダの運河・河川では一冬の間完全に凍結する光景が頻繁に見られ、人々はスケートや氷上縁日に興じている。
とありますように、イギリスのテムズ川も凍結した記録が残っています。
17世紀のミニ氷河期に凍結したイギリスのテムズ川
今回のドナウ川の凍結にも、何だか同じような雰囲気をやや感じます。