パンデミック 大量死 異常な現象

2020年以来、病原体の流出が英国だけで 50%増加。「次のパンデミックは研究室から発生するだろう」と英国陸軍士官が語る

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増加し続ける研究室からの病原体の漏出事故

英テレグラフ紙が、独自の調査により、新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来の「研究所からの病原体の漏出」が、以前より 50%増加していると報じています。

テレグラフには「 2020年1月以降 156件の報告」があったと書かれています。

この研究所からの最近やウイルスの漏出や研究者自身の感染について、医学誌ランセットが昨年 12月に記事にしていますが、ランセットでは、「 2020年から 2021年の漏出事故は 16件」としていましたので、それよりずいぶん多い件数となっています。

そもそも、テレグラフの記事を読む限り、これは「英国だけ」の話のようです。英国だけでそれだけ起きているなら、世界全体で見れば、どれだけ起きているのか想像がつかない話なのかもしれません。

事例の中には、

「実験での遺伝子組み換えマウスが逃亡した」

とか、

「研究員が、間違って自分に病原体を注射してしまった」

とか、何だかもういろいろ起きているようですが、これらの調査から、テレグラフは「次のパンデミックは研究室から発生する可能性がある」(今のパンデミックもそうですけれど)という生物兵器に詳しい英国陸軍士官の談話を載せています。

 

昨日、わりと物騒な話として、中国の科学者たちが「致死率 100%のコロナウイルスを特定した」という論文をご紹介しました。

(記事)中国の科学者たちが「ヒトのACE2受容体を遺伝子導入したマウスにおいて死亡率100%」のセンザンコウ由来コロナウイルスについて発表。それは脳に感染する
In Deep 2024年1月8日

「特定」というより「作成に成功した」というニュアンスが強くもありますが、物騒な時代が続きそうです。

「事故としての病原体の漏出」と「意図された漏出」が重なると、今後、何が何だかわからない「病気の時代」となっていく可能性もあります。

まして、ワクチン等により免役状態が良いとはいえない人々が多数存在する現在の社会では、どんな病気の大流行であっても、常に壊滅的になる可能性があります。

これまで、まったく致死的でなかった病気が、免疫不全の人たちにとっては致死的になってしまうという懸念です。

テレグラフの記事をご紹介します。





危険なウイルスや細菌が漏洩する恐れが高まる中、研究室の漏洩や事故が50%増加している

Lab leaks and accidents up 50pc as fears grow dangerous viruses and bacteria could escape
Telegraph.co.uk 2024/01/06

中国の研究所で発生した疑いのある新型コロナウイルス感染症の発生以来、病原体の漏出を伴う「事故」の報告が 156件報告されている


COVID-19 の発生源と疑われている武漢ウイルス研究所。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が出​​現して以来、英国では実験室の漏洩や事故が 50%増加していることがテレグラフ紙の調査で判明した。

英国のすべての大学、政府研究機関、健康安全行政局(HSE)に対する情報公開請求の結果、炭疽菌、狂犬病、MERS(中東呼吸器症候群)を含む数十の危険なウイルスや細菌が大規模な人口の近くに保管され、潜在的に危険な状態に陥る可能性があることが明らかになった。

過去 10年間の研究室での事故には、ヨーク大学の職員がマウスに寄生虫リーシュマニア・ドノバニを感染させるために使用された針で自分を刺すなどの事故があった。

バーミンガムのハートランズ病院にあるイングランド公衆衛生局の元研究室では、作業員が HIV、ヒトT細胞リンパ指向性ウイルス2型、カンジダ・アルビカンスを含む針を過って刺した。

2010年1月から 2019年12月までの間に、健康安全行政局は 286件の事故を記録した。これは年間約 28件に相当する。

しかし、2020年1月以降は 156件の報告があり、年間約 42件と 50%増加している。

健康安全行政局は、関与した生物剤の一部はテロ法にリストされているため、事件の全詳細を明らかにすることはできないと述べている。

 

新型コロナウイルスは、中国武漢の研究所から漏出したものなのではないかとの懸念は以前から高い。

COVID の最初の症例は、研究者たちが SARS に似たコロナウイルスの実験を行っていた武漢ウイルス研究所からわずか 12キロの場所で発生した。

専門家たちは英国内外の研究所に対する規制強化を求め、次のパンデミックは偶然か故意かのどちらにしても、研究関連の事件の結果である可能性があると警告している。

NATO 化学・生物・核防衛軍の元司令官ハミッシュ・ド・ブレトン・ゴードン大佐は、「英国における明らかな研究室漏洩を見ても、我々全員が時限爆弾の上に座っていることを示している」と語った。

「COVID-19 は人為的なものである可能性が非常に高いようですが、故意ではなく研究室での事故の可能性も高いです」

「合成生物学の容易さと規制の無さを考えると、次のパンデミックは人為的である可能性が非常に高く、数百万人が死亡する可能性があります」

情報公開請求で明らかになった他の事故には、ハートフォードシャーにある医薬品医療規制庁の研究所でひび割れたサンプルチューブから鳥インフルエンザが漏れた事故も含まれていた。

マンチェスター王立診療所では、生命を脅かす敗血症の原因となる髄膜炎菌を含む寒天プレートのラックに関わる事故が発生し、検査室から避難が行われた。

ベリー・セント・エドマンズの PHE 研究所では C型肝炎が職員の手に漏れ、ロンドンのクイーン・メアリー大学では天然痘に似たワクシニアウイルスを含む針を職員が過って刺した。

 

遺伝子組み換えマウスが逃走

リバプール大学でも、密封が不十分な綿棒パッケージからウイルスが漏れたり、感染した細胞が委託されていない研究室に放置されたりするなど、新型コロナウイルス研究室のプロトコル違反もあった。

また、遺伝子組み換えマウスを失った事例があり、実験室職員がシャーガス病を引き起こす微細な寄生虫であるクルーズトリパノソーマの改変型を誤って自分自身に注射してしまった事例もあった。

過去 15年間に、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン病院、ロイヤル・ロンドン病院を含む研究室でブルセラ菌への曝露が少なくとも 34件発生している。

Global Biolabs Report 2023 は、英国がバイオセーフティ監視に関して高い評価を得ていることを示しているが、しかし、チャタムハウスからの 12月の報告書は、より厳格な管理にもかかわらず、実験室での事故は依然として定期的に発生していると警告した。

チャタムハウスの報告書では、2000年から 2021年の間に世界中で 51の病原体の実験室での感染が 309人に確認されており、その中には生物封じ込め施設からの病原体の漏出事件 16件が含まれており、そのほとんどは研究室や大学の研究室で発生している。

 

「次のパンデミックは研究室から発生する可能性がある」

以下は、ハミッシュ・ド・ブレトン=ゴードン大佐による文章だ。

合成生物学の容易さと規制の無さを考えると、次のパンデミックは人為的である可能性が非常に高く、数百万人が死亡する可能性がある。

パンデミックからほぼ 4年が経過したが、パンデミックがどのように始まったのかは正確にはわからない。人為的なものである可能性が非常に高いと思われるが、故意ではなく研究室での事故の可能性も高い。

生物学的対テロリストの専門家として、将来的にこのようなことが起こらないようにするためのプロセスは明白であり、達成可能であるため、現在このようなことが起こっていることは計り知れない不満だ。

英国における明らかな研究室の漏洩だけでも、私たち全員が時限爆弾の上に座っていることを示している。

まず、武漢のような研究所を規制し、取り締まる必要がある。現在、それらの研究所は外部の監視を受けずに好き勝手なことをしている。

ゲノムを操作して壊滅的な病原体を作り出す能力を持つ約 4,000の研究室と 100万人の科学者がいるが、現時点では誰も彼らを詳しく調べていない。

国連の生物毒素兵器禁止条約に適切な資金が提供され、支援されているのであれば、これはまさに国連が行うべきことだ。

率直に言って、私たちが次のパンデミックにもっとよく備えなければ、気候変動、不法移民、生活費危機を解決するために費やされたすべての「エネルギー」が、まったく意味のないものになる可能性がある。

テリー・ヘイズの素晴らしい小説『アイ・アム・ピルグリム』のように、一人の悪役が、数百万人を殺す可能性のある非常に有毒で伝染性の病原体を合成的に操作する可能性がある。この小説は 10年前のフィクションだが、今日では現実だ。







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