2017年1月20日の中国語の報道より
中国湖南省にある岳陽という場所で、1月14日、冒頭のような「空中の蜃気楼」的なビル群が空の上に出現したことが話題になりました。
スマートフォンで撮影された画像や映像ばかりですが、全景としては、下のような光景だったようです。
さて、これは一体どんな理由で起きた現象だったのでしょうか。
後述しますが、中国では以前にも似たようなことがあり、その時には「蜃気楼らしい」という憶測があるだけで、どうもはっきりとした原因がわからなかったような感じもありましたが、これはどうなのでしょう。
湖南省 岳陽の場所
・Google Map
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下はその動画ですが、スマートフォンのものを無理やり動画サイズにしていますので、画質があまり良くないです。
https://www.youtube.com/watch?v=fhyUpQaRpMU
さきほど、「以前、同じようなことがあった」と書きましたが、それは、2015年 10月のことで、下の記事でご紹介したものです。
・半透明UFOに続き、中国に出現した「空中巨大都市」に驚きつつも、それらもまたホログラムかもしれないという世の中で
2015/10/13
下がその時に中国広東省の空に現れたビル群です。
10月9日 中国広東省仏山市の上空に出現した光景
こういうようなことが以前、中国などで少し続いたということもありまして、今回の「空中都市」の報道についても、興味深く眺めていたのですが、中国の現地メディアのある記事で、この空中ビル群の「正体」がわかりまして、それはそれで、わりと愕然としたのでした。
下の写真は、今回の空中都市が撮影された同じ場所の時間の違う2枚の写真です。
空中都市の出現した場所
同じ場所のいつもの風景
・岳阳现“海市蜃楼”奇观 围观群众惊喜大叫
というようなことになり、つまり、これは、「霧が立ちこめた中で、ビルの先端の姿だけが浮かび上がった」という光景だったのでした。
ビルの先の形を比べてみれば、これが同じ場所であることがわかります。
このような現象だったようですが、それにしても、こんな感じで霧が立ちこめることがあるのだなあと思いましたが、中国メディアの記事に出てきた科学者によれば、これは、「放射霧」というもので、調べてみますと下のようなものでした。
放射霧
夜間の放射冷却によって地面付近の空気が露点以下に冷やされる場合に発生する霧。
高気圧に覆われ,大気の下層の成層が安定している場合に発生しやすい。
ということで、高気圧などの天候状況も含んでの現象ということだったようですが、ただ、「これまで住民たちが見たことがない光景」であることは事実のようで、とても珍しい事象ではあったようです。