2019年12月3日 ルーマニアの首都ブカレストにて
「モーニング・グローリー」と呼ばれる雲の現象があります。簡単にいえば、「超巨大なロール雲」のことですが、その規模が激しいものですので、出現した光景はとても印象的なものとなります。
このモーニング・グローリーは、その発生自体が珍しいのですが、本来は、「発生する地域はある程度決まっている」ものなので、オーストラリアの北部で最もよく出現し、あとはアメリカ中部など発生する場所は非常に限定的なものです。
ところが、12月3日、ルーマニアの首都ブカレストの空にこのモーニング・グローリーが出現したのでした。
2019年12月3日 ブカレストの空に出現したモーニング・グローリー
ルーマニアでのこの雲の出現の記録の状況はわからないですので、何とも言えないですけれど、もしかすると、同国史上初めての出現という可能性もあるかもしれません。
なお、このモーニング・グローリーのような巨大なロール雲がどのように発生するのかは、ある程度の想定はあっても、科学的に、その正確なメカニズムは今でもわかっていません。
最近のヨーロッパの大気の状態は以前とは違うものとなってきていますので、かつてはなかったこのような現象も起きるようになってきているのかもしれません。