大量死 戦争の時代 異常な現象

ガザで人道支援トラックに殺到した住民100人以上が、イスラエル軍に「虐殺」された可能性

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2月29日早朝の事件で殺害されたパレスチナ人の遺体を悼む人々。 Guardian




「私たちは 2か月間、動物の飼料を食べているのです」

ガザの状況は、大変に陰惨なものとなってきていて、「ガザ北部で、子供たちが飢餓で死亡し始めている」という記事で取り上げましたように、水と食糧が枯渇する中で、子どもたちが亡くなり始めているという初期の報道があります。

そんな中で、イスラエル軍が、援助トラックに殺到したガザ市民を虐殺したかもしれないという疑念が出ています。

これについては、世界中の報道がいっせいに報じていますが、援助トラック自体が「罠」であった可能性さえ言われていて、仮に本当であるなら、イスラエル軍の残虐性がさらに際立つことになります。

今回は、各メディアの報道をまとめていた米ゼロヘッジの記事をご紹介します。

この中で、AP 通信がインタビューしたガザの被害者のひとりは、

「私たちは 2か月間動物の飼料を食べているのです」

と述べるなど、究極的な飢餓が一部に広がっていることを示しています。

以下が報道です。





ガザへの人道援助トラックへ押し寄せた人たちへの「虐殺」:イスラエル群が群衆に向かって発砲したと非難されている

Aid Truck Stampede 'Massacre' In Gaza: Israel Accused Of Opening Fire On Crowd
zerohedge.com 2024/03/01

2月29日、ガザ市で大量死傷事件が発生したとの報告があり、ハマスは少なくともパレスチナ人 104人が死亡し、数百人が負傷したと主張している(死傷者の数は直後に変動している)。

しかし、イスラエルは何が起こったのかについての現地の説明に異議を唱えており、支援トラックに殺到したパレスチナ人による大混雑で人々が死亡したと主張している。

何が起こったのかについてはいくつかの異なる主張があるが、食料を積んだ約 30台の人道援助トラックがイスラエルの保護下で路上に配置されたときに騒乱が引き起こされたという点ではすべての説明が一致している。ガザは飢餓の瀬戸際にあり、伝えられるところによれば、何百人もの人々が何らかの援助物資を手に入れようとトラックに殺到した。

英ガーディアン紙は以下のように報じている。

イスラエル情報筋は、イスラエル軍が 2月29日、脅威を感じたガザ地区で援助トラックを取り囲んだ群衆の中の「数名」に発砲したと述べた。

その直後、現場から凄惨な映像が流出する中、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長は声明を発表し、「今朝イスラエル占領軍によって行われた醜い虐殺」として非難した。

パレスチナ人たちは、イスラエル軍が群衆に向けて無差別に発砲し、一種の「待ち伏せ」で援助トラックを使用したと主張しているが、一方イスラエル軍は「援助を求めた群衆の押し寄せ」と「群衆の押しつぶし」で人々が死亡したと主張している。

中東カタールのアルジャジーラは以下のように報じている。

今朝のガザ市付近での攻撃中に何が起こったのかについて人々と話せば話すほど、これは罠であり、待ち伏せだったと人々が感じていることが明らかになっている。

人々は、食糧援助を積んだトラックに近づくとすぐに銃撃された。空には攻撃用ドローンが飛んでいた。付近では海軍や装甲車両からの砲撃もあった。

これらの軍隊は、飢え、トラウマを負い、避難民となった人々の集団に一斉に発砲した。家族を養い、生きていくために、何でも手に入れようとしていた人々に対してだ。

この攻撃による死者数は現在 104人に増加しており、残念なことに、まだ負傷者が路上に取り残されている。

救急隊員、民間防衛隊員、ボランティアらがこれらの人々を病院に搬送しようと努めているが、現場に行くのは非常に困難であることがわかっている。今後数時間以内に死傷者の数はさらに増えると予想される。

イスラエル軍は、死者の少なくとも一部がイスラエルの砲撃によるものであることを認めている。

「しかし、軍はまた、兵士を危険にさらしているとして軍がガザ人の数名に発砲したことも認めた」とイスラエルのタイムズ紙は報じている。

イスラエル国防軍は、死者の大部分は、「略奪」が勃発した後の人混みそのもの、またはトラックに轢かれた結果によるものだと主張している。

伝えられるところによると、騒乱のさなか、約 30台のトラックと数千人のパレスチナ人が救援物資にアクセスしようと検問所を急いで通過したという。

その後、イスラエルは上空からのドローン映像を公開し、同国の解釈を正当化するとしているが、そこには人々の足を撃ったことを認めた内容も含まれていた。

以下はイスラエル軍が公開したドローン映像だ。

AP通信は被害者の 1人にインタビューし、次のような目撃証言を発表した。

シファ病院で銃撃による負傷の治療を受けていたカメル・アブ・ナヘルさんは、食料の配達があると聞いて、自分と他の人たちが夜中に配給所に行ったと語った。「私たちは 2か月間動物の飼料を食べているのです」と彼は言った。

同氏によると、イスラエル軍が群衆に向けて発砲し、群衆は四散し、近くの車の下に隠れた人もいたという。銃撃が止んだ後、彼らはトラックに戻り、兵士たちは再び発砲した。彼は足を撃たれて転倒し、その後、暴走したトラックが彼の足を轢いたという。

カマル・アドワン病院の救急車サービス責任者、ファレス・アファナ氏によると、29日に現場に到着した医療従事者たちは「数十、数百人」が地面に横たわっているのを発見したという。

同氏は、死者と負傷者全員を搬送するのに十分な救急車がなく、一部はロバの荷車で病院に運ばれていると述べた。

ハマスは声明を発表し、今回の大量殺害は停戦交渉の将来に疑問を投げかけていると述べた。

つい数日前、バイデン大統領は、ハマスとイスラエルの間の停戦合意が 3月4日までに達成されるとの希望を表明した。

しかし、現在その可能性はさらに低くなっており、そのスケジュールはすべての関係者によって非現実的であることが認められている。

バイデン政権国家安全保障会議の報道官は、2月29日のガザ市の悲劇を受けて、こう述べた。

「これは重大な事件であり、我々は報道を調査している。我々は罪のない命の喪失を悼み、罪のない人々が暮らすガザの悲惨な人道状況を認識している・パレスチナ人はただ家族を養おうとしていただけだ」

絶望感が高まっている。ガザの子どもたちがすでに飢餓と栄養失調で死に始めているという初期報告もある中、米国政府は現在、ガザ上空に食料箱や医療品を空中投下することを検討していると言われている。以前に強調したように、ヨルダン政府はすでにこれを実行し、ある程度の成功を収めている。







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