2016年9月27日のサイエンス・デイリーより
・92% of the world’s population exposed to unsafe levels of air pollution
WHO は先日、世界の大気汚染に関しての報告書を発表しました。
それによれば、全世界の 92%の人々が人体に危険なレベルの大気汚染にさらされており、毎年の世界の全死亡者のうちの 11%が大気汚染によるものだと説明されています。
世界では、毎年、300万人が大気汚染が原因で死亡しており、また、2012年には、大気汚染の関連での疾患での死者数が 650万人にのぼり、地球上の全死者数の 11%になったとのこと。
大気汚染は、急性呼吸器感染症のリスクを増大させ、子供や高齢者などの健康被害に大きく関与していると報告書は述べています。
また、WHO は、衛星画像と、世界中から採取した大気のサンプルにより、「汚染度マップ」を作成しています。
WHOが作成した大気汚染のレベルを示すマップ
・WHO
濃い赤になればなるほど大気汚染の度合いが激しいということになっていまして、この世界地図でも、おおまかに現在の世界の大気の状況はわかりますが、今回は、地域ごとに拡大したものを提示しておきたいと思います。中国、インド、アフリカ東部の大気汚染が深刻なレベルにあることがわかります。
ちなみに、日本列島も基本的に全土がかなりの大気汚染レベルとなっていることがわかります。
そして、主要国の中では、アメリカが最も大気汚染の度合いが「低い」ように見えるのは意外でした。
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世界の大気汚染のレベルマップ(緑 → 黄 → オレンジ → 赤 → 濃赤)
ヨーロッパの大気汚染の状況
ユーラシアの大気汚染の状況
北米大陸周辺の大気汚染の状況
南米の大気汚染の状況
アフリカ大陸周辺の大気汚染の状況
オーストラリア周辺の大気汚染の状況
東南アジア周辺の大気汚染の状況
結局、日本から中国、インド、中東、そしてアフリカ東部にいたる「太いライン」が、それぞれ真っ赤になっていて、地球の超大気汚染地域が、一種の「ベルト」になっていることがわかります。
それにしても、主要国同士でもこんなに差があるものだったんですね。