大量死 気になるニュース

世界最大の超巨大火山跡であるインドネシアのトバ湖で前代未聞の魚の大量死

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2016年5月6日のインドネシアの報道より

toba-die-offTribune News

 

インドネシアに「トバ湖」という湖があります。

この湖は、1949年に「74,000年前に起きた超巨大火山の噴火による火砕流が堆積したカルデラ」であることがわかり、その時期、ヒトDNAの多様性の著しい減少が見られたことから、この噴火で当時の人類の大半が死滅し、人類の進化に影響を与えたという「トバ・カタストロフ理論」という学説があります。

トバ・カタストロフ理論 - Wikipedia

トバ・カタストロフ理論とは、今から7万年前から7万5千年前に、インドネシア、スマトラ島にあるトバ火山が大噴火を起こして気候の寒冷化を引き起こし、その後の人類の進化に大きな影響を与えたという学説である。

トバ・カタストロフ理論によれば、大気中に巻き上げられた大量の火山灰が日光を遮断し、地球の気温は平均5℃も低下したという。劇的な寒冷化はおよそ6000年間続いたとされる。その後も気候は断続的に寒冷化するようになり、地球は氷期へと突入する。この時期まで生存していたホモ属(人類)の傍系の種は絶滅した。

現世人類も、トバ事変の気候変動によって総人口が1万人にまで激減したという

 

というもので、この理論によれば、この寒冷期を生き残った人類は、ネアンデルタール人と私たち現世人類だけでしたが、現世人類も1万人以下(一説には 7000人)にまで減少したことが、遺伝子の検証から導き出されています。7万年前、人類は絶滅寸前だったのです。

そういう歴史を持つ「超巨大火山トバ」のカルデラ湖「トバ湖」で、かつてない規模の魚の大量死が起きています。

トバ湖の場所
toba-lakeGoogle Map

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大量死が発生したトバ湖の様子

toba-do-02beritasatu.com

toba-do-03Official NET News

 

大量死が始まったのは 5月2日で、それまで何の異変もなかった養殖場の魚が、その日を境に次々と魚たちは死んでいき、5月5日までに、死亡した魚の数は 1,500トンに上ったそうです。

トバ湖では、2004年と 2014年にも養殖魚の大量死があったそうですが、今回は規模がまったく違うそうで、地元の養殖に関わる人たちは、

「こんなひどいのは経験したことがない」

と述べています。

原因は、水中の酸素濃度の低下によるものではないかということですが、水質の環境汚染などを含めて、調査が続けられているようです。

 

東南アジアで相次いでいる魚の大量死

最近、東南アジアでは他の地域でも大規模な魚の大量死が相次いでいます。

ベトナムでも、連続して魚の大量死が起きています。

4月に下のようなことが起きました。

ベトナム北中部4省の沿岸で魚が大量死、海水汚染が原因か

VIET JO 2016/04/22

ベトナム北中部地方ハティン省、クアンビン省、クアンチ省、トゥアティエン・フエ省に跨る沿岸一帯で、4月中旬から大量の魚の死骸が波に乗ってビーチに流れ着いている。死んだ魚を拾って食べた住民が中毒を起こしたという報告も出ている。

ビーチに漂着した魚の中には、遠洋や深海に生息するものや、重さが50kgに上る個体も含まれている。ある漁民は、「魚が少なくなってしまい、ここ数日は漁にも出ていない。魚を捕まえたとしても、皆疑って買おうとしない」と語る。また、満ち潮により海水が流れ込んだ養殖場でも魚が死んでいる。

そして、5月6日の報道でも、まだベトナムの魚の大量死は続いていることが報じられています。

2016年5月6日の報道より

viet-nam-doThe Watchers

 

また、ベトナム中北部では 5月4日頃から、北部の海域で大規模な赤潮が発生しており、これもさらなる大量死の原因となりかねないものです。

海水が赤く染まったベトナム北中部のクアンビン省の海岸

red-tide-vietnamviet-jo.com

 

それに加えて、現在、東南アジアの多くの地域が過酷な熱波に見舞われていまして、気温があまりにも高い状態は、それもまた大量死の原因となり得るものだと思われます。

どうも、世界中の海や川や湖の状況が怪しい感じになってきています。







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