米 CDC (疾病予防管理センター)の「ワクチン有害事象報告システム / VAERS」のデータの最新情報を定期的にご紹介しています。
前回分は以下になります。
[定期]アメリカの8月6日までのワクチン接種後の有害事象報告は 57万件、死亡例は 1万2791件。アメリカ議会に、ワクチン未接種者は米国内の飛行機に搭乗することができなくなる法案が提出される
投稿日:2021年8月15日
以下は、現時点で最新の CDC の有害事象報告データです。
有害事象の全体の報告数、死亡報告数、重症報告数のそれぞれの前回からの 1週間の推移は以下のようになります。
・有害事象報告 57万1,831件 → 59万5,622件(前週から 2万3,791件増加)
・死亡事例報告数 12,791件 → 13,068件(前週から 277件増加)
・重症事例報告数 7万7,490件 → 8万1,850件 (前週から 4,360件増加) データ
まず、若い世代の有害事象報告です。
十代の有害事象と死亡事例
・12歳から17歳の有害事象報告 11,890件(データ) 前回 11,366件
・12歳から17歳の重症事例 844件 (データ) 前回は 809件
ワクチン接種年齢の下限が 12歳まで変更されたことに伴い、「 9- 12歳」の有害事象報告が増加し続けています。多くは 12歳だと思われます。
・9歳から12歳の有害事象報告 562件(データ) 前回は 528件
以下は、12歳から17歳の重い事例の報告数と、死亡事例です。
・12歳から17歳のアナフィラキシー事例報告 2,020件 (データ) 前回は 1,926件
12歳から17歳のアナフィラキシー事例の報告は、その 90%以上( 2020件中 1955件)がファイザー社ワクチンとなっています。 (データ)
・12歳から17歳の心臓障害の事例報告 351件 (データ) 前回は 340件
・12歳から17歳の血液凝固障害の事例報告 66件 (データ) 前回は 63件
・12歳から17歳の「死亡」事例報告 13件 (データ) 前回から増減なし
以下は、 12歳から17歳のアメリカでの死亡事例の詳細です。
2021年8月13日までの12歳から17歳の 13人の死亡事例詳細
・15歳 / 女性 / ニューハンプシャー州
[症状]アナフィラキシー反応、心停止
[接種から死亡まで] 1日 (ID 1187918)・16歳 / 女性 / ウィスコンシン州
[症状]心停止
[接種から死亡まで] 11日 (ID 1225942)・15歳 / 男性 / コロラド州
[症状]心不全
[接種から死亡まで] 2日 (ID 1242573)・16歳 / 男性 / カリフォルニア州
[症状]死亡(原因不明)
[接種から死亡まで] 48時間以内 (ID 1382906)・16歳 / 男性 / ジョージア州
[症状]胃腸穿孔、状態悪化、死亡
[接種から死亡まで] 4日 (ID 1386841)・13歳 / 男性
[症状]インフルエンザ様疾患、死亡
[接種から死亡まで] 2日 (ID 1406840)・16歳 / 女性 / ペンシルベニア州
[症状] 胸痛、血球貪食性リンパ組織球症、心嚢液貯留、長期入院、死亡
[接種から死亡まで] 73日 (ID 1420630)・13歳 / 男性 / ミネソタ州
[症状] 小脳出血、 心停止、死亡
[接種から死亡まで] 17日 (ID 1431289)・13歳 / 男性
[症状] 死亡
[接種から死亡まで] 不明 (ID 1463061)・13歳 / 男性
[症状] 心臓肥大、 心筋炎、死亡
[接種から死亡まで] 0日 (ID 1429457)・16歳 / 男性 / カリフォルニア州
[症状] 死亡
[接種から死亡まで] 27日 (ID 1466009)・16歳 / 男性 / ペンシルベニア州
[症状]死亡
[接種から死亡まで]6日 (ID 1475434)・15歳 / 男性 / ニューヨーク州
[症状]失神、心室性頻脈、死亡
[接種から死亡まで]4日 (ID 1498080)・13歳 / 女性 / メリーランド州
[症状]心室頻拍、死亡
[接種から死亡まで]27日 (ID 1505250)
次に全体です。
全体の有害事象事例
毎回見ている「ベル麻痺(顔面麻痺の一種)」「流産、早産」「アナフィラキシー反応」は、以下のようになっています。
・ベル麻痺(顔面神経麻痺) 4,890件(データ) 前回 4,665件
・流産・早産・死産 1,559件 (データ) 前回 1,476件
・アナフィラキシー反応 159,857件(データ)前回 154,148件
「血栓、血液凝固あるいは血小板減少」の報告は以下のようになっています。
・血栓 / 血液凝固 / 血小板減少 17,064件(データ) 前回 16,175件
ギランバレー症候群は以下のようになっています。
・ギランバレー症候群 935件 (データ) 前回は、877件
ギランバレー症候群の症例報告の増加が目立ってきていますが、メーカー別の発生数は、
ファイザー社 525件
モデルナ社 221件
ヤンセン社 174件
となっていて、ファイザー社が最も多くなっています。
アメリカの二度の完全なワクチン接種数は、すでに 1億 7000万回近くに達しています。それと共に、感染確認数もうなぎのぼりの状態となっています。
Daily new confirmed COVID-19 cases / USA
アメリカの感染確認数の増加のピッチは、パンデミックが始まって以来、最大級となっていますが、グラフの頂点がどこになるのかは今はまだわからないですので、頂点をつけてから初めて計算できるものとなると思われます。
なお、アメリカでは、9月20日から3回目の接種、いわゆるブースターショットの接種を始めることが、バイデン政権と CDC などの保健当局によって進められていることが報じられています。
先に3回目の接種を大規模に始めたイスラエルについては、以下の記事で取りあげています。
イスラエルでブースター接種の拡大と共にコロナ死者数が激増中
投稿日:2021年8月20日
そのイスラエルのグラフから、これが本来の目的を果たしていることがわかります。
ブースターショットの接種開始以来のイスラエルでのコロナ死者数の推移
ourworldindata.org
アメリカでも同じようなグラフを描くのかどうかは今はわかりません。