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1980年に大噴火を起こしたアメリカのセントヘレンズ山で3月から続く群発地震

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st-helens-swarm130 earthquakes detected below Mount St. Helens

 

アメリカ・ワシントン州の環太平洋火山帯に位置するセントヘレンズ山は 1980年に大きな噴火を起こしたことで知られており、アメリカで最も活発な火山のひとつです。

その際の噴火は「山頂が吹っ飛ぶ」という激しいもので、1980年以前と、噴火後では、山の形自体が変わっています。

1980年以前(左)と噴火後のセントヘレンズ
st-helens-batlabaq.com

セントヘレンズの場所
st-helens-mapGoogle Map

そのセントヘレンズで、3月から地震が続いており、最近、その数が 130にまでなったことが報じられていました。

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北米から北大西洋地域の地震と火山の観測をしている PNSN のグラフで、セントヘレンズの現在の絶え間ない群発地震の様子がわかります。

アメリカ西海岸の5つの火山の過去1ヶ月の地震発生状況

sh-swarm-01PNSN

ちょっと見づらいですので、少し大きくして2段で表示します。

sh-swarm-02

 

他の火山と比べても、突出した地震の回数となっています。

セントヘレンズ以外の山は、

・レーニア山(ワシントン州)
・フッド山(オレゴン州)
・ニューベリー山(オレゴン州)
・ベーカー山(ワシントン州)

となっていて、それぞれ同じ山脈に連なる火山ですが、それらの山ではほとんど地震は観測されていません。

セントヘレンズ山の地震のマグニチュードは、アメリカ地質調査所(USGS)のデータを見る限り、どれも小さな規模です。

セントヘレンズの地震の分布(青い点)
st-helens-usgsUSGS

 

専門家たちによれば、今回の群発地震は、噴火の予兆となるものではないとのことで、噴火の懸念はないとのことです。

ちなみに、前回 1980年にセントヘレンズ山が噴火した時の様子を Wikipedia から抜粋しておきます。

1980年3月20日、セント・ヘレンズ山付近を震源とするマグニチュード4の地震が発生し、雪崩が山麓の駐車場を襲った。

その後も地震が続き、3月27日には最初の噴火(水蒸気爆発)が発生した。連日のように噴火が頻発し、山頂にできた火口は幅600mまで拡大した。

 

現在の地震は、マグニチュードがかなり小さいいですので、これが仮に 1980年の時のように、マグニチュード4などの比較的大きな地震が発生し始めるとすると、今は環太平洋火山帯が活発な時期ですし、噴火につながってもおかしくはないのかもしれません。







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