動物の異常 大量死 異常な現象

アメリカでのミツバチのコロニーの損失が過去最大に。大量死の原因は一体何か?

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過去最大のコロニー損失率

ミツバチの減少が拡大しているのはアメリカだけではないですが、アメリカの2024年〜2025年シーズンのミツバチのコロニー(巣箱)損失率が確定されたことが報じられていました。

アメリカ全体では 55.6%の損失率となり、これは統計がとられ初めてから過去最大だそうです。

特にテキサス州では、60%のコロニーの損失があったことが報告されています。

この膨大なコロニーの損失、つまり「ミツバチの大量死」の理由については、今回の記事では、その主な要因は、「ミツバチヘギイタダニ」というダニの一種によるものだと書かれています。以下のようなものです。

ミツバチヘギイタダニは、ダニ目ヘギイタダニ科に属するダニの一種。セイヨウミツバチやトウヨウミツバチを始めとするミツバチの寄生虫で、バロア症と呼ばれる寄生虫病を引き起こす事が知られている。

被害は世界中に拡大・深刻化しており、発生源の1つと考えられている日本ではその被害の大きさにより日本の侵略的外来種ワースト100に指定されている。

wikipedia.org

ということなのですけれど、要因は他にもいろいろとあるようです。

以前、もう 6年前ですけれど、

「実際には、ミツバチは何を食べて生きているか」

ということについて衝撃的な論文が発表されたことがありました。サイエンティフィック・アメリカン誌に掲載された記事の内容は、

「ミツバチは肉食だった」

ことを明白に示す研究でした。以下の記事です。

[衝撃] ミツバチは花の蜜や花粉を食べているのではない。彼らは食糧としての微生物がいなければ生きていけない「肉食」であることが判明。そのことから、ハチの大量死が「殺菌剤」と関係する可能性が浮上
In Deep 2019年8月31日

 

ご紹介した記事の冒頭は以下のようなものでした。

2019年8月23日のサイエンティフィック・アメリカン誌より

ミツバチとスズメバチの違いを尋ねると、多くの昆虫学者たちは、「スズメバチは肉食で、ミツバチは草食」と答えるだろう。しかし、新しい研究での発見は、それは真実ではないことを示している。ミツバチは実は雑食動物であり、肉を食べることがわかったのだ

肉というのは、花の中の微生物のことだ。

現在、世界中でミツバチに関しての大量死やコロニーの崩壊の問題が大きくなっているが、今回の発見は、ミツバチがこのような問題を抱えている理由について新しい洞察を開く可能性がある。

このミツバチがエサとしている微生物の群の状態を混乱させるようなものは、それはミツバチの餓死に結びつく可能性があるということだ。

現在のところ、微生物群の状態を混乱させるものとして可能性のあるものとして、 殺菌剤や、高い気温などによる微生物の状態の変化が考えられている。

scientificamerican.com

農薬というより、微生物を殺す殺菌剤が、ミツバチの餓死を拡大させている可能性について書かれたものです。

それでも、ミツバチの大量死にはさまざまな原因があるでしょうが、いずれにしても、ミツバチの著しい減少は農業生産にも大きな影響を与えますし、深刻な問題ではあります。

アメリカのミツバチのコロニー損失が過去最大になったことを報じたメディア記事をご紹介します。





2024~2025年のミツバチのコロニー損失が全米で過去最大規模に。テキサス州では60%以上が損失

Record 2024–2025 honeybee colony losses reported across United States, over 60% lost in Texas
watchers.news 2025/09/01

全米の養蜂家は、2024年4月から2025年4月の間に、管理下にあるミツバチのコロニーの損失が記録的な数に達したと報告した。予備調査結果と養蜂家の報告によると、テキサス州では60%以上の巣箱が失われた。全米では、推定55.6%のコロニーが死滅し、2010年に公式モニタリングが開始されて以来、最も高い損失率となった。

テキサスA&Mアグリライフと全国調査データによると、テキサス州および米国全土の養蜂家は、2024~ 2025年のシーズン中に管理されているミツバチのコロニーが前例のないほど失われたと報告しており、テキサス州では 2024年4月から 2025年4月の間に 60%以上のコロニーが失われたという。

全国的には、年間損失率は 55.6%に達し、2010年に正式な追跡調査が開始されて以来の最高を記録した。

予備データは、アメリカ養蜂検査官協会、オーバーン大学、その他の協力者による共同調査から得られたものだ。

アメリカ農務省(USDA)とテキサスA&M大学アグリライフの研究者らは、蜂群の死因の大部分はミツバチヘギイタダニ(Varroa destructor)によるものだと結論付けた。

これらの寄生ダニは従来の殺ダニ剤への耐性を獲得しており、管理をますます困難にしている。蜂の巣に定着すると、ミツバチヘギイタダニは免疫系を弱め、蜂群の崩壊につながるウイルスを拡散する。

「それらは治療できないウイルスの有効な媒介物です」とテキサスA&Mアグリライフのギャレット・スレーター氏は語った。

商業養蜂場では、養蜂の数が急激に減少したと報告されている。ハニーバジャー・トレーディング社のダニエル・レノン氏は、わずか 10日間で 24個の巣箱を失ったと報告し、危機の深刻さを浮き彫りにした。同様の報告は複数の州で確認されている。

寄生虫に加えて、複数のストレス要因がミツバチのコロニーに影響を与えている。農薬への曝露、気候ストレス、生息地の喪失、単一栽培など、これらが相まってミツバチの免疫力を弱め、餌の供給を減少させている。

全国的に、2024年6月から 2025年3月の間に 160万以上のミツバチの群れが失われ、蜂蜜の生産と受粉収入の減少により推定 6億ドル (約 900億円)の経済的損害が発生した。

受粉に依存する農業産業も、連鎖的な影響を受けている。

毎年春に 200万個以上の巣箱を必要とするカリフォルニア州のアーモンド生産部門は、2025年初頭に最大 50万巣箱の不足を報告した。この混乱により、受粉契約の履行不履行と収穫量の減少により、生産者は推定 4億2,800万ドル (約 630億円)の損失を被った。

損失に対抗するため、研究者や養蜂家は、ダニ耐性の高いミツバチの育成、巣箱管理の改善、そして農薬使用量の削減に取り組んでいる。また、餌と回復力を高める戦略として、花粉媒介者にとって優しい生息地の植栽も推進されている。

2024~ 2025年に報告された損失規模は、コロニーの減少率の長期平均である 40~ 50%を超えており、米国の管理された受粉システムの長期的な持続可能性に対する懸念が生じている。







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