ベトナムでの台風による被害が深刻になっています。
前日に「台風ヤギによるベトナムでの死者数が127人に」という報道を取り上げましたが、そこから一気に被害の全貌の大きさが明らかになってきています。
台風ヤギは、日本での台風11号で、ベトナムでは台風3号となるという、少しややこしい部分がありますので、ここではヤギで統一します。
なお、このヤギは「東南アジアを襲ったものとしては過去数十年で最強の台風」だったと報じられています。
現地の最新の報道では、死者 233人、行方不明者 103人と報じられていまして、地域的に豪雨が続いているようですので、被害はさらに拡大する可能性があり、また建物や農作物などへの被害の全容は今のところ不明です。
報道をいくつかご紹介します。
暴風雨と洪水の影響で死者・行方不明者は336人に達した
Đã có 336 người chết, mất tích do ảnh hưởng của bão, mưa lũ
znews.vn 2024/09/13
ベトナム堤防管理・自然災害予防管理局によると、9月13日午前7時の時点で、台風による死者・行方不明者は 336人にのぼっている。うち死者は 233人で、行方不明者は 103人となっている。
9月11日の報告と比較して死者数は 36人増加した。
最も被害が大きかったのはラオカイ省で、暴風雨、洪水、地滑りによる死者・行方不明者が多く、死者・行方不明者は 179人(死者 98人、行方不明 81人)となり、バオイェン地区だけでも 110人が死亡・行方不明となっている。
地方自治体は合計 74,536世帯/130,246人の避難民を避難させた。
嵐と洪水により、136,705 軒の家屋が被害を受け、67,653 軒の家屋が浸水した。多くの店舗、会社、学校の屋根が吹き飛ばされ、損傷した。多くの広告看板、電信柱、移動放送局が破壊された。都市部の樹木も大きな被害を受けた。
農業に関しては、202,094ヘクタールのコメが浸水被害を受けた。11日の報告より 6,165ヘクタール増加している。
39,298ヘクタールの農作物が浸水し被害を受け、22,288ヘクタールの果樹が被害を受けた。
1,848の水産養殖の檻が損傷または流され、4,594頭の牛と 1,786,872羽の家禽が死亡した。
地方自治体は引き続き被害統計の調査と収集を行っている。
ここまでです。
農作もかなり影響を受けたようです。
また、このベトナムのラオカイという場所は、人気のトレッキングスポットである「サパ」という場所があるところらしいです。以下は他の報道からです。
ベトナム:台風ヤギによる死者は226人に増加
Vietnam: Typhoon Yagi deaths rise to 226
news.sky.com 2024/09/12
政府の災害対策当局によると、ベトナムの台風ヤギによる死者数は226人に上り、さらに 104人が行方不明となっている。
この数十年間で東南アジア諸国を襲った最強の嵐は、土曜日に最大時速 92マイルの風を伴って上陸し、鉄砲水や土砂崩れを引き起こした。
当局によると、最も大きな被害が出たのは北部ラオカイ省で、98人が死亡、81人が行方不明となっている。
ヤギは 9月8日に弱まったが、豪雨は続き、川の水位は危険な水準に留まっている。
死者の大半は洪水と土砂崩れによるもので、その多くは中国と国境を接し、人気のトレッキングスポットであるサパがあるラオカイで発生している。
9月9日には、フート省で増水した紅河にかかる鉄橋が崩落し、10台の車とトラック、2台のバイクが水中に落ちた。
カオバン省の山岳地帯では、20人を乗せたバスも土砂崩れで洪水の川に流された。
一方、タイでは、北部の 2つの県で大雨が降り、河川が増水し、集落が浸水した。土砂崩れが発生し、少なくとも 2人が死亡、数百人が取り残されたと当局が 9月11日に発表した。
ここまでです。
ものすごく強力な台風だったわけですけれど、台風といえば、アジアでは日本は最も接近数が多い国のひとつで、台風シーズンはこれからですので、今後は気になります。
最近の混乱した気流の関係(台風10号の混乱した進路などもありました)や海水温の異様な上昇なども含めて、今後、唐突に猛烈なクラスの台風がやってくるという可能性もないではないわけですので、なかなか気になる台風シーズンとなるのかもしれません。