9月19日 浜岡原子力発電所敷地内の海岸に漂着したクジラ
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9月19日、静岡県の御前崎市にある浜岡原子力発電所の敷地内の海岸に死亡したクジラが漂着しているのが発見されました。
報じられている時点では、クジラの種名や大きさなどはわかりません。
さて、このクジラの漂着ですが、日本国内だけで、この 2019年に入ってから、おそらくはこれで5例目ということになるのではないかと思います。
人知れず漂着していたりだとか、いろいろなケースもありますので、「おそらく」としていますが、例年の報道から考えると、これは日本の海岸での事例としては多いのではないのでしょうか。
今年 8月には、日本に「初めて」シロナガスクジラが漂着したという出来事があったことも記憶に新しいところです。下のように報じられていました。
神奈川・由比ガ浜に漂着したのはシロナガスクジラ 「全国初」
産経ニュース 2018/08/06
神奈川県鎌倉市の由比ガ浜海水浴場近くの海岸で8月5日、漂着しているのが見つかったクジラの死骸はシロナガスクジラとみられることが、国立科学博物館の調査で分かった。同館によると、シロナガスクジラが国内の海岸に打ち上げられたのは全国初で、生態を知る貴重な資料になるとしている。
8月5日 日本で初めて海岸に漂着したシロナガスクジラ
他に、今年の日本各地では、以下のようなクジラの漂着が起きています。
・2018年2月20日 青森県横浜町の海岸に全長3メートルのクジラが打ち上げられる (報道)
・2018年3月23日 静岡県掛川市の遠州灘海岸で体長約 7メートルのクジラが打ち上げられる (報道)
・2018年7月28日 北海道根室の海岸に体長 13メートルのセミクジラが打ち上げられる。専門家は「非常に珍しい」と語る (報道)
今年の日本でのクジラの座礁を地図で示しますと、以下のようになります。
2018年の日本でクジラが漂着した場所
多いとはいっても5例だけですので、そこから何かの傾向を出すのは無謀ですが、一応は、
・すべて日本海側の海岸
・関東から東海の海岸に何となく集中している
というような感じはします。
世界全体でいえば、クジラの座礁や漂着はありふれたことであり、特にこの数年はおびただしいクジラが世界の各地に打ち上げられていますが、日本では、それほど多く起きるということもなく、今回の浜岡原子力発電所の海岸に打ち上げられた事例を見て、今年のここまでの経緯をまとめたくなった次第です。
クジラの座礁の原因は、基本的にわからないことが多いですが、しかし、世界の海の環境は非常に早いペースで変化していまして、たとえば、デッドゾーンと呼ばれる生物が生息することができない海域はどんどん拡大しています。
そのあたりのことは、以下の記事に記したことがあります。
日本にシロナガスクジラが打ち上げられた頃の地球の海はどこも死んだ様相……であることは事実だけれど、それでも海は自力で復活することをメキシコ湾の「デッドゾーンの急激な縮小」により知らされる
汚染が関係しているとする見解が強いですが、今の海の変化には、それだけではない「何か」があるように思われます。
太陽活動の変化や、海底の地質や地球の磁場の変化を含めて、いろいろな要素が合わさっているというような感じを受けているように感じます。
今後もクジラの座礁や漂着が増えるかどうかはわからないですけれど、増えても不思議ではない状況ではあります。