戦争の時代

2年半にわたり攻防が続いていたウクライナ・ドネツク州の激戦地をロシア軍が占領。ウクライナ軍は完全撤退

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ロシア国防省は 10月3日、ロシア軍がウクライナ東部ドネツク州の激戦地であるウグレダルを制圧したと発表したと報じられています。

このドネツク州というのは、特別軍事作戦が始まって以来、実に約 2年半にわたりロシア軍とウクライナ軍の激戦が続いていた場所で、この場所が陥落すると、ウクライナ軍は、一気に防衛拠点を失うことになり、ある意味、象徴的な事案ではあります。

まあ……少し前の記事で取り上げました「ウクライナ軍新兵の惨状」を知りますと、もはやウクライナ軍の兵士たちに士気だとか、そういうものはまったく残っていないだろうと思うと共に、武器もまったく足りていません

もはや地上戦においては、ウクライナが浮上することはあまり考えられないのですが、ウクライナ政府や、あるいは NATO などが、従順にこの撤退を受け入れるということもなさそうで、これを機に(たとえば、米国がウクライナに長距離兵器の使用を許可するなど)の新たな混乱を導く可能性もないではないかもしれません。

素人目には、この戦争はもう限界だと思うのですが、しかし同時に、この戦争はどちらも「諦めたら負け」のイメージもあり、ウクライナというより、米国と NATO が今後どう関与するのかにも世界の趨勢はかかっているのかもしれません。

長引けば長引くほど悲惨な戦闘となっていってしまいますでしょうけれど。

今回のドネツク州の激戦地の陥落についてまとめていた記事をご紹介させていただきます。





世界の注目が中東戦争に集まる中、ウクライナの防衛線は東部で崩壊

Ukrainian Lines Collapsing In East With World's Attention On Middle East War
zerohedge.com 2024/10/04


占領されたヴレダル市街地の中心部にロシア国旗がはためく。

イスラエルとイランの間で迫りくる大規模な戦争がニュースや毎日の見出しをほぼ独占する中、ウクライナ東部におけるロシアの広範囲にわたる攻勢は着実に成果を上げ続けている。

現在、ロシア軍は、この地域におけるウクライナの重要な物流拠点であるポクロフスクからわずか数キロの地点まで前進している。ポクロフスクの崩壊は、ロシアがドネツク州全体を制圧する前兆となる可能性が高い。

ウクライナ軍は 10月2日、東部の町ヴレダルから完全に撤退したと発表し、ほぼ完全に包囲され、ロシア軍の激しい砲撃を受けた後、同地域を放棄したと述べた。

「最高司令部は、人員と軍事装備を救い、さらなる作戦のための陣地を確保するため、ヴレダルから部隊を撤退させる作戦を許可した」と、そこに展開しているウクライナ部隊はテレグラムの投稿で述べた。

声明では特に「包囲の脅威」と多大な兵力損失が指摘されており、ウクライナの発表時にはロシア軍がすでにヴレダルを制圧していたとの報告もある。

ヴレダルは重要な成果であり、周囲が長い間厳重に防備され高地にあることから「要塞」都市と呼ばれていることを考えると、今後もロシア軍がウクライナの防衛を突破し続けることを示唆している。

デイリービーストは以下のように伝えている。

先週の米国訪問で、ゼレンスキー大統領は、ウクライナに対する自身の「勝利計画」を熱心に売り込んだ。ジョー・バイデン大統領、カマラ・ハリス副大統領との会談、そしてドナルド・トランプ前大統領との気まずいやり取りの中で、このウクライナの指導者は、西側諸国の支援があれば、長きにわたるロシアとの戦争で自国が勝利を収められると主張した。

...2年半の戦争を経て、ウクライナの兵士たちは疲れ果てている2022年2月の侵攻後にウラジミール・プーチン大統領の軍隊を痛めつけ、キエフとハリコフから侵略者を追い出した兵士たちは、装備が不十分だと述べており、ロシア軍の侵攻を阻止するためにウクライナが軍に新兵を供給し、西側諸国の武器をさらに入手するのに苦労する中、不可能な任務を遂行するよう命じられていると不満を漏らしている。

この報告によると、場合によっては、大隊全体が司令部からの命令を「自殺任務」とみなして拒否しているという。

「訓練はほとんどなく、戦争開始時に志願した状況とはかけ離れた戦場の状況の中、兵士たちは自殺行為と彼らが言う任務に送り込まれた。敵陣の背後に回り攻撃を仕掛けるよう指示されるが、それを成功させる武器は与えられていない」とデイリービーストは書いている。

一方、ヴレダルに関しては、ロシア国防省と国営メディアは祝賀ムードだ。「『東部』部隊の決定的な作戦の結果、ドネツク人民共和国のウグレダル市が解放された」とロシア軍は 10月5日に発表した。

出回っている画像や映像には、ロシア軍がヴレダルの行政ビルに旗を掲げている様子が写っている。過去 2年半にわたり、ロシア軍は何度もこの町を占領しようとしたが、これまで押し戻されていた。







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