2026年8月16日 攻撃により全焼したワイルドベリーズ最大の倉庫

The SUN
これまでにロシア国内の倉庫20カ所が破壊される
ロシアとウクライナの戦争は、次第に「経済戦争」の様相が強くなっていまして、特に、ウクライナは先月からロシアの物流拠点への集中的な攻撃を続けています。
「ロシアのアマゾン」と言われる国内最大のオンライン小売企業であるワイルドベリーズの倉庫が、7月に複数回の攻撃を受けていましたが、その後も続いており、20回ほどの攻撃が確認されています。
そして、8月16日の日曜日に、ついに、ワイルドベリーの最大の倉庫が大規模なドローンによる攻撃を受けて「全焼」しました。
ウクライナ国防省は、この攻撃により、ワイルドベリーズの 10の最大物流ハブのうち 7つを運用停止に追い込んだと発表しています。
こうなってくると、さすがにロシアの国内経済にも影響が出てきそうで、たとえば、ロシアでは、ワイルドベリーズと、もうひとつのオンライン小売り大手のオゾンというふたつの会社だけで、
・ロシアの国内総生産の 8.5%に相当する商品とサービスを販売
・ロシアの労働人口の 5%(約400万人)以上に雇用を提供している
という状況となっていて、経済的な混乱が加速しそうな感じです。
もちろん流通そのものの混乱も大きいでしょう(たとえばの話として、日本でアマゾンの物流ハブのうち 7つが運用停止に陥ったらどうなるか、というのをご想像いただければいいと思います)。
収集がつかない混乱がロシア、ウクライナ両国に広がっています。(ウクライナはウクライナで、ロシアによる黒海航路への攻撃で、農家が作物を一切輸出できない状況に陥っていますけれど、これはまた別の記事でご紹介します)
事態は次第に取り返しのつかない状況になってきている感じが強いです。
今回の攻撃についての報道です。
ウクライナのドローン群による攻撃で、モスクワ近郊にあるワイルドベリーズ最大の倉庫が全焼
Ukrainian Drone Swarm Attack Obliterates Wildberries' Largest Warehouse Near Moscow
zerohedge.com 2026/08/16
ウクライナは日曜日 (8月16日)、ロシアとの戦争において最大規模の特攻ドローン攻撃の一つを仕掛けた。ロシア国防省によると、防空システムは夜間にウクライナのドローン 822機を迎撃し、そのうち約 600機はモスクワに向かっていたという。
ウクライナの長距離ミサイルとドローン群は今年、ロシア奥深くにある高価値の軍事施設や石油・ガスインフラを標的にしており、最近では、ロシア版アマゾンとも呼ばれる「ワイルドベリーズ」などの物流ネットワークに対する攻撃を強化している。
ウクライナ国防省のXへの投稿より

Defense of Ukraine 書かれているBerry on top! の意味は「最高の締めくくり」です。
日曜日、モスクワ近郊でワイルドベリーズの物流倉庫が再び襲撃された。これにより、7月中旬以降、ウクライナ軍の攻撃を受けた同社のロシア国内の倉庫は合計 20カ所となった。
テレグラムチャンネル「アストラ」は、最近攻撃を受けたワイルドベリーズの倉庫はモスクワ州ポドルスクにあり、ワイルドベリーズが所有する「最大」の倉庫だと報じた。
参考までに、ワイルドベリーズはロシア最大のオンライン小売業者であり、約 9万8000か所の受け取り拠点を擁し、数万の販売業者を支える重要な国内流通ネットワークだ。
最新のデータによると、8月7日時点で、ポドルスクの倉庫を除くと、ワイルドベリーズは 20の施設と 118万平方メートル以上の倉庫スペースを保有しており、これは同社の収容能力の 5分の1以上にあたる。これらの施設はドローン攻撃によって機能停止に陥った。
その結果生じた在庫損失や配送の混乱は、販売業者の倒産、インフレ、そして政府による支援の可能性に対する懸念を引き起こしている。
ワイルドベリーズと、同じくロシアの電子商取引プラットフォームであるオゾンは、合わせてロシアの国内総生産の 8.5%に相当する商品とサービスを販売している。両社は 400万人の雇用を創出しており、これはロシアの労働人口の 5%以上にあたる。
一方、ウクライナ軍は占領下のクリミア半島でロシアの軍事施設とエネルギーインフラへの攻撃を継続した。ロシアはこれに対し、ウクライナ軍を支援する施設とされる場所を標的としたキエフへの攻撃で報復した。
どちらの側も、相手側の拡大する長距離攻撃作戦を阻止する能力を示していない。ウクライナによるロシアへの攻撃は、標的が兵站や経済インフラへと移行していることを示しており、一方ロシアはウクライナの防衛産業基盤を標的にし続けている。
