疾病と感染症

ダニが媒介する肉アレルギーを引き起こすアルファガル症候群が「耳の反射区(ツボ)治療」で寛解率96%を達成したという論文

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How auricular acupuncture can help the alpha gal allergy




 

有望な治療である可能性

少し前、アメリカで「ダニに噛まれたことにより発症する肉アレルギー症であるアルファガル (α-Gal)症候群の人たちが異常に増えている」ということを以下で取りあげました。

深刻な「肉アレルギー」を誘発するダニ媒介性のアルファガル症候群のアメリカでの発生率が2013年から「9800%」増加
In Deep 2026年5月26日

現在、アメリカには数十万人のアルファガル症候群の人たちがいると考えられています。

どんな食物アレルギーでも厄介なものですが、「肉が食べられない」というのは、特にアメリカ人などにとっては、かなりつらい状況だと思われますが、それが以下のように増加しているようなのです。

米国消化器病学会で発表された研究より

AJG

その後、アメリカの医学記事で、

「耳の反射区(いわゆるツボ)への治療で、アルファガル症候群の患者の 96%が症状が寛解した」

ことを述べている論文があることを知りました。

以下の論文で、2021年のものです。

耳介鍼を用いたアルファガル哺乳類製品アレルギーの治療成功例
Successful Treatment for Alpha Gal Mammal Product Allergy Using Auricular Acupuncture: A Case Series

96%というのは、ものすごい寛解率ですが、論文の要約の「結果」には以下のように書かれています。

結果:

本研究に含まれる 2つの施設には、合計 137名の患者が来院した。患者の大多数はアルファガル症候群発症前に哺乳類製品を摂取していたが、治療時には 7.3%のみが積極的に哺乳類製品を摂取していた。

被験者のほとんどは牛肉( n  = 135)と乳製品(n = 95) に反応を示した 。

アルファガル症候群に関連する過去のアレルギー反応で最も多く関与していた臓器系は、消化器系(59.9%)と皮膚系(44.5%)であった。

ソリマン耳介アレルギー治療(SAAT)の有効性に関する結果データが得られた患者(n  = 126)のうち、121名(96%)が SAAT 後に症状が寛解したと回答した。5名が症状が寛解していないと回答した。

journals.sagepub.com

この「ソリマン耳介アレルギー治療」というのは、以下のようなもののようです。

ソリマン耳介アレルギー治療(SAAT)は、アメリカの医師 Nader Soliman 博士によって開発された耳鍼(じしん)療法です。耳の特定のツボに小さな鍼を留置し、花粉症などのアレルギー症状の改善や緩和を図る代替医療です。 Gemini

ソリマン耳介アレルギー治療は、医学的・科学的なエビデンス(根拠)が確立されていない代替療法ですが、さまざまなアレルギーに対しての改善率や寛解率が大変に高いとされています。

アルファガル症候群に対しての耳の反射区は論文の要約には書かれていませんが、方法について医学メディアに以下のイラストがありました。

これを番号順に書くと、以下のようになります。

1 患者が「アルファガル・アレルゲン」とラベルの貼られたバイアルに触れる

2 臨床医が検出装置を使用して反応点を特定する

3 ソリマンアレルギーゾーン内に反応点が特定される

4 極細の鍼を挿入し、テープで固定する

5 針は 3週間ほど留置される

アルファガル (※ ガラクトース-α-1,3-ガラクトース)を摂取したり注射したりしてはいけない。

なお、この処置自体による有害反応は報告されていません。

さらなる研究が必要だと論文は述べていますが、取り立てて副作用などがないというのなら、有望な治療法かもしれません。

日本でもマダニに噛まれる事例はありますので、患者の人たちもある程度はいらっしゃるのではないでしょうか。

日本でアルファガル症候群に対して、耳介鍼治療をする場合があるのかどうかはわからないですが、「アレルギーに対しての耳介鍼治療」は、「耳介鍼治療 アレルギー」などで検索すると、わりと出てきます。

それにしても、耳の反射区がこんなに効果的なものだとは驚きました。




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