中国の湖南省の池にできたシンクホール。ntdtv.com
中国の湖南省で、「鯉を養殖していた池に、突然、陥没穴が発生し、池の鯉があっという間に消えた」という報道がありました。
中国で池にシンクホールが発生したという報道で思い出したのは、今から 9年ほど前、さらに大きな同じような事象が起きていたことでした。
以下の記事にあります。
・中国広西チワン族自治区で「池にシンクホールが突如として発生」し、5万キロの養殖魚が穴の中に消えていった
地球の記録 2016年4月1日
この時には、5万キロの養殖魚が消えたということでした。
当時の中国の報道
また、その頃は、池や湖などの水が「突然消滅する」ということが世界各地で起きていまして、以下の記事はそのひとつです。
・川や湖の水が「突然消滅する」事象はなぜこんなに増加を? : メキシコでまたも「湖の水が轟音と共にシンクホールに飲み込まれる」出来事が発生。これで最近の世界で何回目のことになるのか…
In Deep 2018年8月24日
水が消えた原因は、それぞれでさまざまだったでしょうけれど、メキシコで 2018年に起きた「湖の消滅」の際には、水が消えたあとに、湖底にシンクホールが発生していたことが確認されています。
2018年8月のメキシコ・チャカンバカン湖の水の消失時
こういうことが続いた場合、後に地震や地割れなどの何らかの地質的な現象がその周辺に起きることもあり、地質活動のひとつではあるようですが、それほど頻繁に起きるものではないだけに、正確な原因はわかりません。
ともかく、中国の池に発生したシンクホールについての報道です。
湖南省の池に巨大な穴が開き、200キロの鯉が突然消えた
湖南鱼塘现巨大坑洞 200斤鲤鱼突然消失
ntdtv.com 2025/03/07
数日前、湖南省婁底市桑子鎮の養魚池に巨大な陥没穴が突如発生し、池の所有者が飼っていた 200キロ以上の鯉が突然姿を消した。
貴州省ラジオテレビ局の「人民関心」の報道によると、3月3日、桑子鎮の養魚池の水と魚が数分以内に突然消え、養魚池の真ん中に巨大な陥没穴が出現した。
養魚池の請負業者である呉さんによると、養魚池の面積は約 1エーカーで、もともと 200キロ以上の鯉を養殖していた。
事件は正午に起こり、昼食を作るときには養魚池の水はまだ満杯だった。数分後、水が引き抜かれ、魚は姿を消した。
彼は、この崩落は地下の洞窟が原因かもしれないと推測し、穴はまだ拡大中であり、近づいて確認する勇気はなかったと語った。
3月5日午後 3時頃、湖南省自然資源調査研究所水文環境地質センターの調査員である黄氏はレッドスターニュースに対し、事故は桑子鎮大樹コミュニティで発生したと語った。
崩壊によって形成された穴は直径約 3メートル、深さ 1メートルで、穴の中には水があった。当初はカルスト地形 (石灰岩などの水に溶解しやすい岩石で構成された大地)の崩壊ではないかと推測されていた。
黄さんは池の所有者から、3年前にもこの池から 20~ 30メートル離れた場所で同様の崩落があったと聞いた。
黄さんは、崩壊には多くの理由があると述べた。
地表の弱さに加え、地下水の動きによって地表の崩壊も引き起こされる可能性がある。最近の雨により地下水が失われ、地下に真空状態が形成され、地面への圧力が高まり、地面が崩壊する恐れがある。