前回、慶應義塾大学薬学部の「mRNAコロナワクチン関連心筋炎」についての研究の論文をご紹介しましたが、今日の英デイリーメールで、カナダの専門家たちが「コロナワクチンに関連した心臓障害」について、さらなる研究を求めているということに関しての記事を英デイリーメールの記事で読みました。
興味を持ったのは記事中に、
> ワクチン接種後何カ月、何年も経ってからこうした傷害が起こるリスクが検討されていないため…
とあることでした。
まあ、そうなんですよ。
前回の記事でも書きました「心筋炎は基本的に完治しない」ということについての懸念を述べたようです。
接種後、数ヶ月、あるいは、数年後に心臓の問題が起きる可能性があると。
まあしかし今さら、これについて研究を進めても「不可逆」という言葉は重いです。
不可逆とは「戻らない」という意味です。
この記事を取り上げていたエドワード・ダウドさんは以下のように書かれていました。
やめなさい…これ以上の研究が必要だなんて馬鹿げた話はもうたくさんだ。シグナルは、すでにどこにでもある。
そういうことだとは思うのですが、そのデイリーメールの記事をご紹介します。
これから数年(あるいは十数年)でいろいろと起きると見られます。
ここから記事です。
科学者たちは、心臓疾患の原因不明の急増を受けて、コロナワクチンの副作用に関するさらなる研究を呼びかけている
Scientists call for more research into Covid vaccine side effects after unexplained spike in heart conditions
dailymail.co.uk 2025/01/27
カナダの専門家たちはコロナワクチンに関連した心臓障害についてさらなる研究を求めている。
彼らは、研究があまりにも範囲が狭く、ワクチン接種後何カ月、何年も経ってからこうした傷害が起こるリスクが検討されていないため、問題の規模が「十分に文書化されていない」ままであることを懸念している。
稀なケースでは、mRNA注射により心筋炎(心筋の炎症)や心膜炎(心臓を包む袋状の膜の炎症)が発生することが分かっている。
この副作用はまれだが、どの程度まれなのかはまだ議論が続いている。
2021年にイスラエルで行われた大規模な研究では、その発生率は 5万人に 1人とされている。しかし、他の研究では、まったく異なる推定値 が出ている。
ブリティッシュコロンビア州の研究者たちは、これらの研究では「ワクチン接種後」の心筋炎と心膜炎の分類方法が一貫しておらず、これらの症状がワクチン接種と直接関連しているかどうかを判断するのに異なる時間枠が使用されていると警告している。
彼らは、2021年にワクチンが導入されて以来、世界中で発作の発生率が 40%近く増加しており、公衆衛生上の理由から調査する必要があると指摘し、さらなる研究を求めている。
しかし彼らはまた、新型コロナウイルス自体が心臓にダメージを与えることが示されていることも認めており、それが問題をさらに混乱させている。
彼らは本日、医学雑誌 JAMA に次のように書いた。
「 COVID-19ワクチン接種に関連する心筋炎と心膜炎に関する今後の研究では、より幅広い診断基準を採用し、両方の症状を主要な結果として含め、感染とワクチン接種が心血管の健康に及ぼす複合的な影響を調査する必要がある」
米 CDCのデータによれば、ワクチン接種後の心筋炎と心膜炎は、新型コロナワクチン接種の数少ない確立された副作用のうちの 2つであるが、米 CDC は症例数を明らかにしていない。
心筋炎では、免疫系がコロナワクチンの mRN Aを脅威と認識し、免疫系が自分自身を攻撃して心臓の筋肉である心筋に炎症を引き起こす可能性があると考えられている。
この同じメカニズムは、心臓を包んでいる袋状の心膜の炎症を引き起こす心膜炎にも関連している。
どちらの症状も、風邪や肝炎、さらには新型コロナなどのウイルスに関連しているとされている。
ほとんどの場合は軽度だが、まれに心筋炎が心臓にダメージを与え、血液を送り出すのが困難になり、最終的には心不全、心臓発作、脳卒中を引き起こすことがある。
カナダの専門家たちは今週、昨年発表された、心筋炎で入院した 4,600人以上の患者を対象としたフランスの研究に反応した。
患者のうち 558人が「ワクチン接種後心筋炎」を発症し、298人は新型コロナウイルスによる心筋炎、3,779人は「従来の心筋炎」、つまり新型コロナウイルスやワクチンとは無関係の心筋炎を発症した。
研究者たちは、ワクチン接種後の心筋炎の患者は若年層で男性に多い傾向があり、従来の心筋炎の患者よりも症状がはるかに軽度であることを発見した。
研究チームは、新型コロナウイルスや心筋炎につながるその他の症状は、ワクチン接種後の心筋炎よりも長期的な害が大きいと結論付けた。
しかし、注意すべき点は、ワクチン接種後 7日以内に病気が発症した場合にのみ、その病気は「ワクチン接種後」とみなされるという点だ。
ブリティッシュコロンビア州の研究者たちは回答の中で、ワクチン接種後心筋炎の発症期間が 7日間とされた研究結果は、ワクチン接種後 40日までに心筋炎が発症する可能性があることを示唆する CDC のデータと矛盾していると述べた。
さらに、アメリカ保健福祉省の一部門であるワクチン有害事象報告システム(VAERS)は、2022年の報告書で、 心筋炎の発症はワクチン接種後 120日で始まる可能性があると示唆した。
カナダの研究者たちは、診断基準が限られているため、この研究ではワクチン接種後心筋炎の患者が見逃されている可能性があると述べた。
彼らはまた、この研究では心膜炎については全く検討されていないと指摘した。
ブリティッシュコロンビア大学医学部および呼吸器科の著者であるチェンリャン・ヤン博士とスコット・J・テブット博士は、「この研究の 7日間という期間は、ワクチン関連心筋炎を過小評価している可能性がある」と書いている。
しかし、心筋炎や心膜炎の一部は新型コロナウイルス自体によって引き起こされる可能性もあると研究者たちは認めた。
研究者たちは、「 COVID-19 に以前感染した人の心血管疾患リスクはかなり高いことを示す証拠がある」と記した。
彼らは、ワクチン接種後の心筋炎を診断するためのより長期的な基準を設けて、この問題に関する研究を強化するよう求めた。
専門家たちは次のように記している。「ワクチン接種後心筋炎の患者は、COVID-19 とワクチン関連心筋炎の両方の影響を受けた心血管疾患に直面する可能性があり、管理が複雑になり、さらなる研究の必要性が強調される」