米国を拠点とする中国語メディアが、「中国本土で帯状疱疹が大流行している」と報じていました。
この帯状疱疹とスパイクタンパク質の関係については、最初に書いたのは、今から 3年前の「うつ病……帯状疱疹……」という記事でしたが、スパイクタンパク質は、
「ヒトヘルペスウイルスを再活性化させてしまう」
という性質を持つのです。しかも、すべてのヒトヘルペスウイルスをです。
帯状疱疹は、ヒトヘルペスウイルス（HHV-3）の再活性化によって引き起こされます。
さらに、2年前には、高知大学医学部の科学者たちが、スパイクタンパク質が帯状疱疹ウイルスを再活性化させるメカニズムを突きとめたことに関しての論文を発表しています。
（記事）高知大学医学部の科学者たちが「スパイクタンパク質が帯状疱疹ウイルスを再活性化させるメカニズム」を突きとめる。何と皮膚の最上層部からも検出
In Deep 2022年9月5日
論文の結論には以下のように書かれています。
高知大学医学部の論文より
結論
ここでは、mRNA COVID-19 ワクチン接種後の持続的な帯状疱疹ウイルス感染の症例と、感染した皮膚にスパイクタンパク質が存在する症例を提示しました。ワクチンの副作用のさらなる警戒とスパイクタンパク質の役割の調査が必要です。
ここにあるように、高知大学医学部の医学者たちが調査したのは、自然感染のほうのスパイクタンパク質ではなく、ワクチン由来のスパイクタンパク質についてでした。
その結果、「因果関係がある」としたものです。
しかしまあ、今回の中国の話題は、今年の夏の話でして、つまり 2024年の夏のことなんですよね。
ワクチン接種から、おおむね 3年ほど経過しています。
ですので、コロナ関係との因果関係は何ともいえないですが、考えられるのは、以下などの点ではないでしょうか。
・スパイクタンパク質が（あるいは、それを生産する mRNA が） 3年間体内で持続している
・接種から時間が経過するほど免疫が弱くなっている。
・抗原原罪などの作用で、スパイクタンパク質をフリーで受け入れる人が多いため、日常的にスパイクタンパク質の影響を受け続けている。
このようなことでしょうか。
「mRNA が 3年間体内で持続している」ということについては、本来、自然の mRNA は体内で数分で消滅してしまうのですが（半減期は約 2分）、2023年のカリフォルニア大学の研究で、
「新型コロナのRNAが 2年も体内に残留していた」
ことが突き止められています。こちらの記事にあります。ただし、中国のワクチンは mRNA タイプではないですので、これは関係ないですね（中国ワクチンのスパイクタンパク質の強度は不明）。
３番目の抗原原罪などについては、最近の In Deep の記事でも書きました。
ともかく、中国についての報道をご紹介します。
帯状疱疹が「この8月の新たな病気の王」となり、このウイルスの蔓延について中国で激しく議論されている
带状疱疹成“八月新毒王”大陆热议病毒流行
ntdtv.com 2024/08/27
中国本土では、コロナウイルスの流行が激化し続けており、多くの中国人が流行のさまざまな後遺症に苦しんでいる。
その中で、全国の人々は自分や周囲の人たちが帯状疱疹に苦しんでいる経験をしているという。誰しもが帯状疱疹の痛みは耐えられないと熱く述べているが、中国当局は見て見ぬふりをし、この件について話すことを避けている。
コンチネンタル・ユニオン医科大学病院の皮膚科教授、フェン・アイピン氏は「帯状疱疹は、中高年に最も一般的に見られます。多くの人はこれが皮膚の病気の中で最も痛いと言います」と述べた。
最近、中国の人たちは帯状疱疹の大発生を報告しており、これを「8月の新たな病気の王 （八月新毒王）」と呼んでいる。
河南省の大学教師の王さん：「とにかく、最近、私たちの部署で帯状疱疹の症例が多くあり、私たちの親戚の間でも帯状疱疹の症例が何人かあり、それらはすべて次々に起こりました」
山東省済南市の人々は、周囲にも帯状疱疹に苦しんでいる人がたくさんいることを明らかにした。
山東省済南市のファンさん：「病院の皮膚科にはヘルペス患者がかなりいます。私の 30歳の子どもがここ 2日間でヘルペスに罹りました。痛がっています。明日病院に行く予定です。医師は、子どもが入院しなければ家庭内でも伝染する可能性があると言いました」
ファンさんは、病院でヘルペスの治療のために入院する多くの若者を見たという。
中国本土の漢方医、潘立民教授：「若者が帯状疱疹にかかる場合、その多くは若い女性です。帯状疱疹にかかるということは、この時期に疲れていたか、何かの病気に苦しんでいた可能性があることを意味します。内部の熱により機能が低下し、免疫力が低下するのです」
本土のネットユーザーの多くは、顔、目の周り、口、背中、首などに帯状疱疹ができたと写真を投稿している。
カナダ中医薬大学教授であり、康美中医クリニック所長のリュー博士：「帯状疱疹は広範囲に突然発生し、若い人にも発生しますが、これは異常であり、（コロナの）流行と関連しているに違いありません。たとえば、新型コロナウイルスに感染した場合、免疫システムが破壊される可能性があり、また、ワクチンも免疫システムの障害を引き起こす可能性があります」