火山噴火と地震活動 異常な現象

ギリシャ・サントリーニ島の地震回数が7000回を超える。そして、「海底火山噴火」の兆候も検出され、事態は複雑に

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サントリーニ島カルデラ

santorinibesttours.com




紀元前に壊滅的な火山噴火が起きた場所で

ギリシャの観光地として著名なサントリーニ島という島で、2月に入って以来、突然、激しい群発地震が始まりました。

サントリーニ島の位置

Screenshot

経緯としては、以下の記事でそれぞれ報道を翻訳しています。

連続する地震活動によるエーゲ海サントリーニ島の学校の閉鎖が続く (BDW 2025年2月2日)

エーゲ海のギリシャ領サントリーニ島の地震が過去48時間で200回を超える (BDW 2025年2月3日)

地震が続くエーゲ海のサントリーニ島(人口1万5000人)から6000人以上が島外に避難 (BDW 2025年2月5日)

 

その後は以下のような状態となっていて、「地震が発生していない時がない」というほど激しい地震の連続となっています。

地震の回数は7700回を超える(2月4日まで)

Il Mondo dei Terremoti

これに対して、ギリシャ政府は 2月6日、非常事態を宣言し、島の住民たちも、1万人以上がギリシャ本土に避難しています。島の人口は 1万5000人程度です。

状況について英スカイニュースは以下のように伝えています。

ギリシャ、サントリーニ島に非常事態宣言

ギリシャ当局は、人気の観光地サントリーニ島を連続地震が襲ったことを受けて、同島に非常事態を宣言した。

2月5日夜に発生したマグニチュード 5.2の地震を含む、ほぼ絶え間ない揺れと海底地震が記録されたため、1万人以上の住民と労働者がこの人気の観光島から避難した。

当局は土砂崩れの危険性が高いと警告し、学校を閉鎖し、救助隊を派遣し、住民に港や屋内での集まりを避けるよう勧告した。

島の有名な崖の上の町のいくつかは封鎖されている。

ギリシャはヨーロッパで最も地震の多い国の一つだが、地震学者は、このような地震活動の活発化は前例がないという。

Sky news

気になるのは、「海底に隆起が検出されている」ということです。

この島は、もともと火山の大噴火により形成されたカルデラの上にあり、以下のように説明されます。

地質学、歴史学の分野において、これらの群島がかつてひとつの大きな島であったと証明されている。紀元前 1628年ごろ、海底火山の爆発的噴火(ミノア噴火)により、地中のマグマが噴き出してできた空洞状の陸地が陥没してカルデラを形成し、現在のような形状になった。この爆発的噴火はエーゲ海一帯に惨禍をもたらし、プラトンの著作『ティマイオス』に端を発する洋上の理想郷・アトランティス伝説に大きな影響を与えたとされる。

wikipedia.org

火山噴火をモニタリングしているボルケーノ・ディスカバリーは、ギリシャのアリストテレス大学地質学部の准教授が地元紙に語った内容として、以下のように伝えています。

> …調査結果はまだ決定的なものではなく、観測された変形も比較的弱いが、マグマがより浅い層に侵入し、サントリーニ島またはその近辺で新たな(おそらく小規模な)火山噴火の可能性が高まっていることを意味する可能性がある volcanodiscovery.com

現在の地震が火山噴火に結びつく可能性が多少なりともあるようです。

アトランティス伝説の舞台となった噴火が起きた場所でもあり、今後の経緯が気になります。







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