実際には極渦などの影響ではあるのですが
2月28日に「 7つの惑星が直列する」ことについて、以下の記事でお伝えしたことがあります。
・2025年2月28日、「土星、水星、海王星、金星、天王星、木星、火星の7つの惑星が一直線に並ぶ」現象が発生。平均で77年に1回の現象
地球の記録 2025年2月22日
この時にご紹介した中国語メディアでは、この現象を古代中国の伝聞と絡めて、「不吉な前兆」としていましたが、同じメディアが、またこのことを取り上げていて、惑星の直列が見られた 2月28日から中国各地で異常気象が発生し続けていることを報じていました。
まあ…実際には、中国だけではなく、極渦(北極上空の大気の循環)の影響などもあり、この春は世界各地で「気温が極端に上がったり下がったり」していました。日本もそうですね。
それと、中国は広いですから、地域によって、まるで気温も気象も違うことは、それほど不思議なことではないです。ただ「通常の春の気温や気象とは違った」ことは確かかもしれません。
以下は、3月4日の東アジアの「平年との気温の差異」ですが、平年より非常に低い地域と、非常に高い地域が混在しています。
2025年3月4日の気温の分布(平年との差異)
tropicaltidbits.com
平年とほぼ同じ分布を示す色は、「薄い黄色から薄い青」ですが、そういう地域がほとんどありません。
多くの場所が、極端に気温が高かったり、あるいは低かったりしている様子がわかります。
まあしかし、7つの惑星が並んだ 2月28日には、「ゼレンスキー大統領とトランプ大統領の口論」などという珍しい現象も起きました。
この口論については、NHK が全文紹介しています。
ともかく、中国メディアの報道をご紹介します。
七つの惑星の合の後、中国の多くの地域で異常気象が発生
七星连珠后 中国多地现异常极端天气
ntdtv.com 2025/03/04
2月28日の「七つの惑星が合」という天体の現象の後、中国各地で異常気象が発生した。
3月上旬、中国本土の北部の多くの省で大雨や暴風雪など極めて稀な異常気象が発生し、南部の多くの省でも高温などの異常気象が発生し、注目を集めた。
3月1日から、中国本土の多くの地域で寒波、大雪、雹、濃霧などの気象が相次いで発生した。3月1日の夜以降、山東省のほとんどの地域で寒冷化、降雨、強風が観測され、山東省北西部と中北部では大雪や局地的な集中豪雪が観測された。
済南市気象台は 3月2日午後、道路凍結の赤色警報と大雪の赤色警報を発令した。山東省気象局の予報官は、「赤色警報が重複すること」は非常に珍しく、済南の降雪量は史上同時期と比べても極端な大雪のレベルに達したと述べた。
中国本土のメディアは 3月2日、済南市で 3月にこのような「規格」の降水が観測されたのは極めて珍しく、特に「純雪」はさらに珍しいと報じた。
今回は気象史上、済南市における 3月の降雪量最高記録を更新した。
3月3日には、山西省気象台も、大雪に関する青色警報と路面凍結に関する黄色警報を発令した。
3月2日昼から夜にかけて、長江河口と杭州湾付近の海域、舟山諸島付近の海域、浙江省沿岸海域、上海港、寧波港では視界 1キロ未満の濃霧が発生する見込みだ。
一方で、多くの北部の州で大雪と大雨が降っているのとは対照的に、南部では気温が急上昇した。
3月1日、江南地域の気温は全体的に 26℃を超え、広西、福建、湖南、安徽、浙江、貴州、江西の各省では 30℃を超える高温となった。
3月上旬にこのようなことはなかなかない。上海の最高気温は 28℃に達し、過去 150年間の上海の 3月上旬の最高気温記録を更新した。
※ その報道の翻訳:中国の上海で、3月上旬としては「150年ぶりの高温」が記録される
今年 2月28日、「七つの惑星の合」という天文現象が世界的な注目を集め、熱い議論を巻き起こした。
これについては、古代中国の言い伝えがある。
古代中国では、天王星と海王星が肉眼では見えないことから、「七つの惑星の合」は「五つの惑星の集合」とも呼ばれていた。
多くの予言者は、七つの惑星の合は不吉な兆候であり、さまざまな災害が発生したり、状況が変化する可能性があると予測している。
時事評論家の楊寧氏は 3月4日、エポックタイムズに寄稿し、近年、さまざまな異常気象や極端な気象現象があまりにも頻繁かつ深刻に発生しているため、一部の中国人は「神が私たちを罰しているのではないか」と考え始めていると述べた。
実際、「人間と自然の一体性」を信じていた古代人の目には、空の奇妙な現象は神から人類への警告と罰だった。人々が目を覚まさなければ、災害はますます深刻化するのかもしれない。
『失周書 巻六 月令解説』には、以下のようにある。
春の正月に夏の令が行われると、風雨が時期外れで、草木が枯れて国中が恐怖に陥る。秋の令が行われると、民は大疫病に見舞われ、強風暴風雨が頻繁に発生し、野草、雑草、ヨモギが一緒に生える。冬の令が行われると、洪水、大霜、大雪が発生し、最初の種を植えることができない。
大まかな意味は、春の旧正月に天候が急に暖かくなり、雨が時期外れで、草木が早く枯れて、国中に恐ろしいことが起こる。
春に秋のようになると、疫病が発生し、強風暴風雨が頻繁に発生する。野草、雑草、ヨモギが一緒に急速に生える。
春に冬のように気温が急激に下がると、洪水や大霜、大雪が発生し、最初に植えるべき作物が植えられなくなる。
古代人は春を孟春、中春、継春に分け、立春から啓蟄の前日までの期間を孟春と呼んでいた。2025年の立春は 2月3日、啓蟄は 3月5日だ。つまり、現在、南北で発生している異常気象は、春の最初の月に発生したことになる。
中国の古代人によれば、春の最初の月に突然寒くなったり暖かくなったりするのは悪い前兆であり、今年は国内で洪水や恐ろしいことが起こることを示していると信じている。
しかし、それは正確には何なのだろうか?
もっと大きな感染症の流行? さらに死亡者が増える? 戦争の勃発? いずれにせよ、誰もが災害から逃れる方法を考えなければならないのかもしれない。