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マスクの90%から検出されているプラスチック成分のフタル酸エステルが生殖細胞のDNAを破壊し、染色体欠陥を引き起こすことを突き止めた論文

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生殖細胞のDNAを破壊するプラスチック成分

フタル酸エステルというものがあります。

これは、プラスチック製品の可塑剤、つまり「プラスチック製品を柔らかくする」ために使用されているもので、非常に多くのプラスチック製品に使われています。

フタル酸エステル - Wikipedia

ポリ塩化ビニルなどの可塑剤として多く使われ、食品パッケージ、おもちゃ、ビニールフロア、接着剤、洗剤、潤滑油、ヘアスプレー、医療用品など一般的に使用される為、多くの人間がフタル酸エステルに暴露されている。

フタル酸エステル

このリストにはありませんが、ここ数年最もよく使用されていたもののひとつにも、このフタル酸エステルが多く使用されています。

それは、

「マスク」

です。

2022年に行われた研究論文を取り上げていた記事には、以下のようにあります。

2023年8月のエポックタイムズの記事より

フタル酸エステルは、材料に化学的に結合するのではなく、吸入、摂取、または皮膚から吸収できる添加剤として使用される。フタル酸エステルの暴露は、生殖機能および神経系の発達に有害だ。

学術誌 Journal of Hazardous Materials に掲載された研究によると、中国の研究者たちは、複数の国から収集した 56枚のマスクから有害なフタル酸エステル類を発見した。

サンプルの 90%近くに、この潜在的な発ガン物質が含まれており、化学物質の種類とレベルが安全な限度内に管理されない限り、マスク着用のリスクが利点を上回る可能性があることを示唆している。

この記事は、以下の記事で翻訳しています。

(記事)揮発性有機化合物(VOC)やフタル酸エステル…。マスク着用が長い時間をかけて、あなたを蝕んでいく
In Deep 2023年8月30日

このタイトルにある「揮発性有機化合物(VOC)」というのも、また体に良くないもののひとつですが、VOC もマスクに大量に含まれていることが見出されています。一般的に使われているマスクは基本的にプラスチック製品ですので、当然といえば当然なのですが。

特に「使い捨てマスク」からは通常よりはるかに多くの VOC が検出されています。

使い捨てマスクと布マスクのVOCの検出量の比較

sciencedirect.com

このように、マスクにはいろいろと有害なものが含まれており、まして、マスクは「直接、口にあてるもの」ですので、影響も通常より大きなものとなると見られます。

それを 3年も 4年もしていれば、影響を受けないわけがないです。

 

最近、米ハーバード大学医学部の科学者たちによる研究で、フタル酸エステルが、

「生殖細胞の DNA 破壊と染色体欠陥を引き起こす」

ということが示されました。

これは、生殖機能に有害だという意味です。

ほとんどにフタル酸エステルが含まれる使い捨てマスクにも、その影響は当てはまると思われます。生殖機能に有害だということは、次世代にまで悪い影響が伝わるということになると言ってかまわないとも思います。

マスクの悪影響はさらに無限大に拡大しそうな勢いですが、この有害性も「 DNA 破壊と染色体欠陥を引き起こす」という響きからは基本的には不可逆的な面もありそうで、禍根が長く残りそうです。

その論文を取り上げていた医学メディアの記事をご紹介します。





プラスチック化学物質のフタル酸エステルが生殖細胞のDNA破壊と染色体欠陥を引き起こすことが新たな研究で判明

Plastic chemical phthalate causes DNA breakage and chromosome defects in sex cells, new study finds
Medical Xpress 2024/10/24

回虫を対象に行われた新たな研究により、一般的なプラスチック成分が DNA 鎖の切断を引き起こし、その結果、染色体の数が間違った卵細胞が生じることが判明した。

ハーバード大学医学部のモニカ・コライアコボ氏が主導したこの研究は、10月24日に PLOS Genetics 誌に掲載された

ベンジルブチルフタレート(BBP / ※ フタル酸エステル)はプラスチックの柔軟性と耐久性を高める化学物質で、食品包装、パーソナルケア製品、子供用玩具など多くの消費者製品に使用されている。

これまでの研究では、BBP が体内のホルモンを阻害し、人間の生殖と発育に影響を与えることが示されているが、生殖にどのような影響を与えるかの詳細は不明だった。

この新しい研究では、研究者たちは線虫カエノラブディティス・エレガンスにさまざまな量の BBP を投与して卵細胞の異常な変化を調べた。

その結果、人間で検出されたレベルと同程度の BBP では、新たにコピーされた染色体が生殖細胞に分配されるのを阻害することが判明した。具体的には、BBP は酸化ストレスを引き起こし、DNA 鎖を切断して細胞死や染色体数の異常を伴う卵細胞を引き起こす

これらの発見に基づき、研究者たちは、BBP への曝露が遺伝子発現を変化させ、DNA に重大な損傷を与え、最終的には異常な染色体を持つ質の低い卵細胞につながると提唱している。

また、この研究では、カエノラブディティス・エレガンスが哺乳類と同じように BBP を代謝し、人間と同程度の BBP レベルで影響を受けることが示されており、カエノラブディティス・エレガンスが人間への影響を研究するための効果的なモデルであることが示唆されている。

全体として、この研究は、非常に一般的なプラスチック成分であるフタル酸エステルの毒性と、それが動物の生殖に与える損傷を強調している

著者たちは次のようにまとめている。

「本研究では、線虫カエノラブディティス・エレガンスの雌生殖細胞系列を調べた結果、ヒトの血清と尿で検出された範囲内の曝露レベルが、生殖細胞系列の酸化ストレスの増加とゲノムの完全性の低下、および減数分裂染​​色体分離のエラーを結び付ける遺伝子発現を変化させることが判明した。」







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