洪水とダムの決壊で水没したナイジェリア北部ボルノ州の街
Guardian
ナイジェリア北部で、過去 30年で最悪の洪水が発生しているということは、日本でも報じられていますが、現地の報道を読みますと、ナイジェリアは過去数ヶ月にわたって繰り返し洪水の被害を受け続けているようです。
現地の報道には以下のようにあります。
過去 9か月間に 29州で洪水が発生し、少なくとも 229人が死亡、386,239人が避難、94,492戸の家屋が被害を受けた。 thesun.ng
そこにまた大きな洪水が現在発生しているようです。
以下はダムが決壊したナイジェリア北部のボルノ州の州都マイドゥグリ市の様子だそうです。
In Nigeria, the Borno State Government has urged residents to protect themselves and their properties after the collapse of water channels at the Alau Dam, displacing many due to flooding. The National Emergency Management Agency (NEMA) has begun evacuating residents from… pic.twitter.com/Og8RK91uvK
— Volcaholic (@volcaholic1) September 10, 2024
ナイジェリアは国としては以下の場所にあり、北部はサハラ砂漠にもふれる位置でもあります。最近の豪雨も、現在のサハラ砂漠周辺の集中豪雨の影響もあるのかもしれません。
ナイジェリア
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ナイジェリアの現地報道をご紹介させていただこうと思いますが、それとは別に、
「洪水に見舞われた動物園からワニやヘビが住宅地に流されている」
という報道もありました。
ナイジェリアの動物園を洪水が襲い、ワニやヘビが「コミュニティに流された」
ナイジェリア北部の洪水により、ライオンやワニからバッファローやダチョウまでさまざまな野生動物を飼育している大規模な動物園であるサンダ・キャリミ公園動物園の動物の 80％以上が死亡したと同施設が発表した。
また、同動物園は、ボルノ州北部の洪水に関する声明で「ワニやヘビなど、命に関わる動物が住居地に流れ込んでいる」と付け加え、住民に予防策を講じるよう求めた。
同地では、大雨の後にダムが氾濫し、何千人もの人々が家を失っている。
theguardian.com 2024/09/10
ここから現地の報道です。
洪水による死者は 229人に。避難者 386,239人、住宅 94,492戸が被災
Flood: 229 killed, 386,239 displaced, 94,492 houses affected
The Sun 2024/09/11
洪水が州都を襲い、 多くの人々が避難している中で囚人たちが脱獄。疫病の脅威も
過去 9か月間にナイジェリア 29州で洪水が発生し、少なくとも 229人が死亡、386,239人が避難、94,492戸の家屋が被害を受けている
9月10日にナイジェリア国家緊急事態管理庁（NEMA）が発表したデータによると、この洪水は北東部と北西部地域に最も大きな影響を与えている。
同庁の国家緊急対策センターのデータによれば、南西部の被災者および避難者の数が最も少なかったことも明らかになった。
一方、ナイジェリア北部ボルノ州の人々と政府は、数週間にわたって満水状態にあったアラウダムが崩壊したことで人道危機に直面している。
このダムの決壊の結果、20万人以上の住民が避難を余儀なくされ、郵便局や病院などの重要インフラが被害を受けた。
また、ボルノ宮殿の一部、マイドゥグリ中央市場、マイドゥグリ大学教育病院などの戦略的な地域が浸水した。
洪水の中で脱獄が発生
洪水のさなか、市内の拘置所から未確認数の受刑者たちが脱獄した。
上昇する水によって刑務所は損傷を受け、防護壁が破られ、構造が弱体化したため、それにより受刑者たちの逃走が可能となったと見られる。
当局は、逃亡者たちは非常に危険であり、武装している可能性があり、すでに洪水の被害を受けている地域の公共の安全に対するリスクが高まっていることを確認した。
法執行機関は受刑者を再び捕らえるために追加の資源を動員し、捜索が続いている。
状況はひどい
政府は死傷者の公式数字をまだ発表していないが、公立および私立の学校を 2週間閉鎖するよう命じた。
「今年は水量が例年になく多いため、川岸に住む住民全員に、自分自身と財産を守るために直ちに行動を起こすよう強く求めます」と政府の声明は述べた。
すでに、いくつかの機関や政府機関は閉鎖されている。マイドゥグリ大学も追って通知があるまで閉鎖されている。
ボルノ州緊急事態管理局（SEMA）は、状況はひどいと述べた。局長のバルキンド・モハメッド氏によると、避難した住民数千人がより安全な場所を探している間も、ダムからの水が町のさまざまな地区を水没させ続けているという。
30年間で最悪
元ボルノ州知事のシェティマ氏は、この洪水は州都で過去 30年間で最も壊滅的なものだと述べた。
シェティマ氏はマイドゥグリでの現地調査で、洪水の影響は予想を上回ったが、連邦政府は被災した地域の福祉を最優先すると確約したと述べた。
「前例のない規模のこの洪水は、これまでの経験を超える課題をもたらしました。この災害は、気候変動がナイジェリア北東部地域にもたらす脅威が増大していることを厳粛に思い出させるものです。ナイジェリアの洪水災害に対する脆弱性は、2012年、2018年、2022年の壊滅的な洪水で目撃されたように、何度も強調されてきました」
シェティマ氏は、同様の危機に直面している他の州と同様に、政府は被災者の安全と支援を確保するために必要なあらゆる資源を動員する決意であると述べた。