世界の昆虫は著しく減っているのですが
スウェーデンのノールボッテン県という地域で行われた大規模な昆虫に関する調査で、驚くべきことがわかったということが、ノールボッテン県のプレスリリースで報告されています。
その驚くべき結果とは、
「合計で約 2,000種の昆虫が確認され、そのうち約40種以上が、スウェーデンでこれまで記録されたことのない新しい種だった」
というものです。科学的にまっったく新しい種と考えられる種もいくつかいたそう。
スウェーデン・ノールボッテン県
Google Map
世界的に昆虫が著しく減少していることは、In Deep などで 10年くらい前から取りあげることがありました。
In Deep 2017年10月20日
実際の日本の日常の感覚でも、たとえば、子供の頃や若いときと比較すると、昆虫を見る機会は本当に減っています。
私の出身地は北海道ですが、数年前、夏に帰省したとき「自然に満ちあふれた草原」に行きまして、自然だらけの光景は同じなのですが、ふと、
「虫の声が全然聞こえない」
ことに気づき、そして、蝶もトンボもバッタも何も飛んでいないことに気づいたことがあります。私が子供の頃は昆虫だらけだった草原です。そのことは、2017年のこちらの記事に書いてあります。
本当に虫が減ったとは感じるのですが、しかし、今回のスウェーデンの研究は、
「一部の地域では新しい種も含めて昆虫は増えているのかもしれない」
というようにも思いますが、それとも単純にその地域の環境状態の問題なのか、実際のところはわかりません。
自然界の植物の 80%は「昆虫による受粉で存在している」わけですので、そりゃ多いほうがいいに決まっているのですが…。
スウェーデン・ノールボッテン県のプレスリリースです。
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DNA研究により、ノールボッテン県の刈り取られた湿原に希少種の豊富さが明らかに
DNA-studie avslöjar sällsynt artrikedom på slåttermyr i Pajala
lansstyrelsen.se
ノールボッテン県パヤラ市の干草用湿原の捕虫器。
ノールボッテン県・パヤラ市の 2つの湿原における昆虫調査で、驚くべき結果が得られました。約 2,000種が確認され、その多くはスウェーデンでは新種であり、中には科学的にまったく新しい種も含まれる可能性があります。この研究は、伝統的な湿原草刈りが湿原の生物多様性の保全に重要な役割を果たしていることを示しています。
2023年夏、ノールボッテン県行政委員会は、パヤラ市内の隣接する 2つの湿原にトラップを設置し、昆虫種の調査を行いました。そのうちの 1つ、ピョレアノヤ湿原は、18世紀からトナカイや牛の干し草として刈り取られてきた、いわゆる干し草用湿原で、現在も刈り取られ続けています。サンプルの DNA 分析は、エーランド島のリンネ研究所で実施されました。
結果は驚くべきものでした。合計で約 2,000種の昆虫が確認され、そのうち約 40種以上はスウェーデンでこれまで記録されたことのない種でした。
中には、科学的にまったく新しい種と考えられる種もいくつかあります。ピョレアノヤの刈取湿原では 1,300種以上が発見され、その中にはセンブリ属も複数発見されました。この種はこれまでスウェーデン国内でキルナ地域のみで報告されていました。
2つの湿原に生息する種の総数はほぼ同じでしたが、種の構成は大きく異なっていました。これは、湿原の草刈りが地域に生息する種に大きな影響を与え、その管理が希少種や絶滅危惧種である多くの種に利益をもたらしていることを示唆しています。
刈り取られた湿原が景観の中でますます少なくなるにつれ、こうした環境に生息する多くの種もまた、移住してきた可能性が高いです。
ノルボッテン県行政委員会のヨルゲン・ナーリスヴァーラ行政官は以下の述べています。
「この結果は、これらの耕作湿原がいかに重要であるかを示しています。湿原の草刈りを継続し、場合によっては再導入する必要があるという強い主張です」
この草刈り湿原は、湿地を飼料資源として長期的かつ継続的に利用してきた独特な例でもあります。伝統的な草刈り湿原に関する知識は、文化遺産としてだけでなく、動植物にとって貴重な生息地を創出・維持するための効果的な手段としても、種を保存する上で重要です。
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