4月30日、山火事から避難するイスラエルの人々
ynetnews.com
イスラエル建国以来最大の森林火災
今年は大規模火災の多い年となっていますが、4月30日、イスラエルの丘陵地で大規模な山火事が発生したことが報じられています。
鎮火の目処はほとんど立っていないようで、また、火災は現在、首都エルサレムに向かって拡大を続けています。
イスラエル紙によれば、消防救助局エルサレム地区司令官が、水曜日の記者会見で、このエルサレムの丘陵地帯の火災は、
「イスラエルの歴史で、これまでで最大規模の火災になる可能性がある」
と述べたことが報じられています。
また、「鎮火にはまだほど遠い」とも述べていました。
ちなみに、4月30日は、「イスラエル独立記念日」という記念行事のある日でしたが、行事は火災のためにすべて中止されています。
そして、また、現在のイスラエルは、「ムチャクチャ風が強い」ことも重なっています。
今日、この強風により激しい砂嵐が発生していることが投稿されていました。以下の動画です。
שבטה, היום: pic.twitter.com/OSxFsHIh3E
— ינון מגל (@YinonMagal) April 30, 2025
乾燥した空気と強風という悪条件が重なっているため、そう簡単には鎮火しない可能性もあります。
なお、火災の原因については、まだ調査中とはいえ、「放火」という話も出ています。ただまあ、放火したのがパレスチナ人などということになると、またガザなどへの激しい攻撃の口実ともなりますし、「偽旗」などという表現も思い出します。
イスラエルの火災についての報道です。
放火の疑いのある大規模な火災がイスラエルで発生、エルサレムを脅かす
Suspected Arson Attacks Result In Massive Fires Threatening Jerusalem
zerohedge.com 2025/05/01
水曜日(4月30日)、エルサレム近郊で大規模な山火事が猛威を振るい、住民は大規模な避難を余儀なくされ、イスラエルの独立記念日「ハーツマウト (イスラエル独立記念日)」行事は中止となった。
国防大臣は、依然として猛威を振るう火災を「国家非常事態」と呼んでいる。強風により効果的な消火がほぼ不可能となり、また、テルアビブとエルサレムを結ぶ国道 1号線を含む主要道路が閉鎖されていることもある。乾燥した気候も状況を悪化させている。
「これはおそらく国内で発生した火災としては過去最大規模だ」とエルサレム地区消防署長シュムリック・フリードマン氏は水曜日午後の記者会見で述べ、近い将来には風速約97キロを超える強風が予想され、事態が悪化する恐れもあると述べた。
火災現場付近の少なくとも 10のコミュニティが避難しており、写真には軍の敷地や戦車の隊列に炎が迫っている様子が写っている。
エルサレム西部で発生した大規模な山火事が故意に放火されたのかどうか当局が捜査を進める中、水曜日に放火容疑者が逮捕された。
イスラエルメディアは、パレスチナ人男性が警察から逃走し、発火源となる物を所持していたところを逮捕され、放火容疑者として取り調べを受けていると報じている。
また、パレスチナ人のソーシャルメディア上では、さらなる放火を求める声が上がっていた。しかし、当局は水曜日の夕方、火災の原因を特定するには時期尚早だと述べた。
警察によれば、東エルサレムのウム・トゥバ地区に住む 50歳の男が、エルサレム南部で植生に火をつけようとした疑いで逮捕された。
現時点では火災の正確な原因は立証されていないが、イスラエルのメディアは次のような脅迫的なオンラインメッセージを指摘している。
ハマス系パレスチナチャンネル「シェハブ」のメッセージには、「入植地付近の森林に火を放つよう国民から呼びかけられている」とあった。ハマスは、イスラエルとヨルダン川西岸地区にある、グリーンライン内外を問わず、すべてのユダヤ人コミュニティを入植地とみなしている。
Xの複数のアカウントで拡散された別のメッセージには、「あなたがたの役割は、庭や車両、そして集落の周りのあらゆるものに火をつけることだ」と書かれていた。
火災は、パレスチナのコミュニティにも影響が出ている。イスラエルのメディアは、この火災がハマスとガザ地区での出来事と関連している可能性を強く示唆している。
追加の報告は以下のように報じている。
イスラエルの治安当局に流布されているマップには火災の発生場所が描かれている。そのほぼすべてが、ヨルダン川西岸地区とイスラエル、ガザ地区を隔てるグリーンラインのイスラエル側に位置しており、パレスチナ人が居住する地域ではない。
ハマスはソーシャルメディアに投稿し、ヨルダン川西岸地区とイスラエルのパレスチナ人に対し、「木立、森林、入植者の家屋など、できる限りのものを燃やせ」、そして「車に火をつけろ」と呼びかけた。
一方、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、この火災が間もなくエルサレムを直接脅かす可能性があると警告している。
同氏は「西風は火をエルサレム郊外、さらには市内にまで容易に押しやる可能性がある」と述べた。
「できるだけ多くの消防車を動員し、現在の防火線をはるかに越えて防火帯を確保する必要がある。私たちは今、単なる地域的な緊急事態ではなく、国家的な緊急事態に直面している」とネタニヤフ首相はビデオ声明で付け加えた。