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別の恒星から来たと思われる直径20キロメートルほどの天体が高速で太陽系に突入したことが確認される。地球方面へ進行中

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白で囲んだのが発見された太陽系外天体(仮称 A11pl3Z)

newscientist.com




太陽系外からの観測史上3番目の訪問天体

「太陽系外」からの比較的巨大な天体が、太陽系に突入したことを天文学者たちが発見したことが各科学系メディアが伝えています。

他の恒星システムから太陽系内に突入した天体が確認されたのは、これが 3番目だそうで、最初に確認されたのは 2017年のオウムアムアという恒星間天体でした。

天体観測史上初めて太陽系外から飛来した恒星間天体オウムアムア

その後、ボリソフ彗星という他の恒星から来た天体が 2019年に確認されていて、そして 3番目として今回の天体の発見ということになったようです。

今回発見された A11pl3Z という天体は、「時速約 24万5000キロメートル」という、とんでもないスピードで移動していて、方向としては、地球の方向に進んでいるようです。

ただ、地球に対して何らかの危険を与えることはないとライブサイエンスは述べています。しかし、移動状況は今後の観測次第でしょう。

先ほど写真で示したオウムアムアは実に奇妙な形をした天体でしたけれど、今度のはどんな形状なんでしょうかね。

ライブサイエンスの記事です。





天文学者たちが、太陽系を通過して地球に向かっている可能性のある「恒星間訪問者」を発見

Astronomers spot potential 'interstellar visitor' shooting through the solar system toward Earth
livescience.com 2025/07/03

新たに発見された天体A11pl3Zは、太陽系起源とは思えないほどの速度と直線運動をしているように見える。もし確認されれば、これまでに発見された3番目の恒星間訪問者となる。


太陽に向かって猛スピードで移動する、太陽系外から来たと思われる高速移動天体「A11pl3Z」が発見された。

天文学者たちは、太陽系を猛スピードで通過する「恒星間物体」と思われる物体を発見した。そして、それは地球に向かっている。

この宇宙を訪れた物体は、おそらくこれまでに観測された同種の物体としては 3番目で、約 4ヶ月後に太陽に最も接近し、最終的には私たちの宇宙の隣人から永遠に去ると見られる。

新たに発見された天体(現在「A11pl3Z」と命名されている)は、ハワイと南アフリカの望遠鏡を用いて夜空を自動観測する小惑星地球衝突最終警報システム(ATLAS)が 6月25日から 29日にかけて収集したデータの中で初めて発見された。

EarthSky.org によると、この謎の天体は 7月1日に NASA の地球近傍天体研究センターと国際天文学連合の小惑星センターによって確認された。

A11pl3Z は、おそらく直径最大 20キロメートルにも及ぶ大型の小惑星、あるいは彗星であると考えられる。

時速約 24万5000キロメートルで太陽系内に向かって移動しており、天の川銀河の棒状構造が位置する夜空から地球に接近している。

A11pl3Z の速度と軌道に基づき、専門家は、この天体が太陽の重力の及ばない場所から発生し、減速することなく宇宙のすぐそばを直進するだけの運動量を持っていると考えている。しかし、確実な判断にはさらなる観測が必要だ。

これまでに確認された恒星間訪問者は 2つだけだ。

2019年に太陽系を航行しているのが見られた 2I/ボリソフ彗星と、2017年に一部の天文学者が地球外探査機の可能性があると主張して話題になった葉巻型の天体「オウムアムア」だ。その後、専門家は、水素を噴出する宇宙岩石である可能性が高いことを示した。

しかし科学者たちは、さらに多くの恒星間侵入者が、発見されることなく私たちの宇宙の近隣を通過している可能性が高いと長い間疑っていた。

A11pl3Z は現在、太陽から地球までの距離の約 3.8倍の距離にある。地球への最初の接近は 10月3日で、火星に比較的接近する。

その後まもなく、10月23日に太陽に最も接近する近日点に到達し、地球と太陽の距離の 2倍にまで近づく。

この天体が太陽に接近する間、地球は A11pl3Z の太陽の反対側に位置するため、地球にとって危険となることはない。この天体は太陽系を離れる途中の 12月に地球に最接近する見込みだ。

研究者たちは今後数週間から数ヶ月にわたり、この天体の大きさ、形状、そして起源についてさらに詳しく知るために研究を続ける予定だ。また、以前の恒星間物体が通過した時と比べて、この謎の宇宙岩石を追跡し、画像化する手法が向上した。







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