フロリダ州、ジョージア州などの米国南東部のいくつかの州を直撃したハリケーン・ヘレナ通過の翌日の光景がものすごいものとなっています。
日本の報道では、被害額が米近現代史上で最悪とも報じられていますが、被害額はまだよくわからないようで、しかし、全壊したように見える家屋の残骸が延々と並んでいる光景は圧倒されます。
ハリケーン・ヘレン通過後の光景のいくつか
もう復旧や復興が始まっているようですが、しかし、これだけ破壊されますと、復興はかなり険しい道のりとなりそうです。
なお、タイトルに「 100年に 1度の」と入れましたけれど、その理由は昨年、やはりフロリダ州を直撃したハリケーン・イダリアについての報道で、「過去100年で最も強力なハリケーン、イダリア」と報じられていたのですが、今回のハリケーン・ヘレンの被害は、イダリアをはるかに超えているとフロリダ州知事が語っていたためです。
このハリケーン・ヘレンについて報じていた記事をご紹介します。
「完全な壊滅」:デサンティス知事、ハリケーン・ヘレンの被害はイダリアより深刻と発言
‘Complete Obliteration’: DeSantis Says Hurricane Helene Damage Worse Than Idalia
Epoch Times 2024/09/28
フロリダ州のロン・デサンティス知事は、ハリケーン・ヘレンの「巨大な高潮」が昨年のハリケーン・イダリアよりもはるかに大きな被害をもたらしたと述べた。
「明らかに 15フィート(4.5m)を超える高潮が見られた」とデサンティス知事は 9月28日朝、テイラー郡デクルビーチで記者団に語った。
「これは、イダリアやデビーのような最近の嵐で見られた被害よりもはるかに深刻で、本当に破壊的だ。この辺りを見渡すと、瓦礫と化した家屋がいくつも見える」
デサンティス知事は、9月27日にシーダーキーに向かう途中、被災した海岸線上空を飛行中に見た被害の一部は「完全な壊滅状態」だったと語った。
ハリケーン・ヘレンの余波を受けて、米国南東部全域で復旧と緊急対応の取り組みが続く中、50人以上の死者が確認されており、初期の推定では被害額は 150億ドル(約 2兆円)を超えると予想されている。
ムーディーズ・アナリティクスは、物的損害が 150億~ 260億ドル(3兆6000億円)になると予想していると述べた。
デサンティス知事は、ハリケーンによる死者のうち少なくとも 11人がフロリダ州内で発生したことを確認した。
会見には、フロリダ州緊急事態管理局のケビン・ガスリー局長と FEMA (連邦緊急事態管理庁)のディアンヌ・クリスウェル長官も同席した。彼らは、州の住宅修理プログラムを通じて支援を提供するか、州の住宅プログラムまたは FEMA の連邦直接住宅プログラムを通じてトレーラーの形で完全な仮設住宅を提供するかに関わらず、被災者全員を安全で乾燥した居住空間に住まわせたいという共通の願いを表明した。
ガスリー氏は、トレーラーはすでにテイラー郡とレビー郡の一部に向けて出発しているが、それは一時的な解決策であることを強調した。フロリダ州の建築基準法では、これらの地域、特にテイラー郡の海岸では、恒久的な旅行用トレーラーの設営は許可されていない。
「私たちは、皆さんが仮設住宅から恒久的な住まいへと移れるようお手伝いしたいのです」とガスリー氏は語った。
9月26日以来、何千もの緊急対応活動が行われ、州全体で約 200万人の顧客の電力が復旧した。9月27日に 130万人以上の顧客が同時に停電したと報じられたが、9月28日午後12時30分現在、その数は 42万5000人強に減少している。
知事はまた、800人以上の撤去作業員によって 1万2000マイル以上の道路が清掃され、129人の検査官によって 1400の橋が検査されたことを確認した。タンパ湾のサンシャイン・スカイウェイ橋やハワード・フランクリン橋など、主要な橋はすでに再開されている。
フロリダ州兵と地元警察による捜索救助活動は今も続いている。
他の州もハリケーン・ヘレンによる壊滅的な被害を受けた。死者リストにはジョージア州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州、バージニア州の人々も含まれている。
サウスカロライナ州では、100万人以上の顧客が依然として電力を利用できない状態が続いている。前述の他の州に加え、ウェストバージニア州、テネシー州、ケンタッキー州、インディアナ州、オハイオ州でも大規模な停電が記録されている。
ノースカロライナ州では複数の竜巻が確認され、大雨と土砂崩れにより同州の西部はほぼ孤立した。
「ノースカロライナ州西部のすべての道路は閉鎖されているとお考えください」とノースカロライナ州運輸局はウェブサイトで発表した。
ノースカロライナ州のロイ・クーパー知事は 9月28日、39郡と東部チェロキー・インディアン部族に対し大規模災害宣言を発令し、ハリケーンの余波に対する連邦政府の公的支援と個人支援を要請した。