2019年7月24日のロシアの報道より
ヨーロッパでもアメリカなどでも、少し前の寒波傾向の天候が一転して、過激ともいえる熱波に見舞われています。
そのことの一部については以下の記事でもふれています。
その中で、ロシアも熱波の影響を受け始めており、その影響により、ロシアでは前例のないような大規模な山火事が発生しました。
シベリア、あるいは、ヤクートと呼ばれる地域にありますクラスノヤルスク地方、イルクーツク地方、サハ共和国などを中心に激しい火災が拡大しており、7月24日までに、100万ヘクタールに火災が広がっていると報じられています。
シベリアの火災の様子
ロシアの報道の中には、「 200万ヘクタールに火災が拡大している」としているものもあり、100万ヘクタールというのは、おおむね東京ドーム 30万から 40万個分の広さと言われていますが、いずれにしましても、歴史的な火災となっているようです。
火災が広がっている範囲は、NASA の人工衛生から地上の山林火災の発生状況をリアルタイムで表示する FIRMA によれば、以下のようになっていまして、日本列島の全面積の何倍にも及ぶような範囲に火災が広がっていることがわかります。
2019年7月25日の地球の山火事の発生状況
ロシアの衛星からの観測状況を見ますと、最も激しい火災状況のいくつかの場所では、以下のようなコントロール不能の拡大を見せていることがわかります。
ここまでの規模の山林火災となりますと、そう簡単に鎮火に導くことは難しいかもしれません。
ロシアの気象当局によりますと、7月26日から 27日にかけて、シベリア地方上空の風向きが大きく変更すると予測されていて、それにより、これまで火災が発生していない領域への火災の拡大が懸念されています。
昨年は、ヨーロッパ、カナダ、アメリカなどで歴史的な山火事が発生しましたが、ロシアがこのような状態だということは、現在すでに熱波に見舞われている、それらの地域は、今年もまた大きな山林火災による被害が拡大しそうです。