地球は過激な勢いで緑化しているのが現実
国連が、「地球温暖化による地球の砂漠化が進んでいる」という報告書をリリースしたことをライブサイエンスが伝えています。
記事の冒頭は以下となります。
国連(UN)の画期的な報告書は、気候変動により過去 30年間で地球上の陸地の 4分の 3が恒久的に乾燥していると警告した。
過去 30年間で地球上の陸地の 77.6%がそれ以前の 30年間と比較して乾燥しており、乾燥地帯はインドよりも広い面積に拡大し、南極を除く地球上の陸地の 40.6%を覆っている。
気候変動により「緑が失われている」という内容です。
しかし、これは真実ではありません。
実際には、今世紀の地球は、
「著しく緑化している」
のです。
実際には「どんどん砂漠が消えて、森林や草原へと変化している」のです。
以下の記事で、米イェール大学の研究者の報告書を紹介しています。
・二酸化炭素の増加と共に、現在の地球は著しい速度で緑化している
In Deep 2024年7月24日
このイェール大学の報告書のタイトルは、「 CO2濃度の上昇の共に世界の乾燥地帯が緑化し続けている」というもので、つまり、地球の二酸化炭素の量が多くなるほど、植物の成長は促進されるのです。
報告書には、以下のような部分があります。
> CO2 を豊富に含む空気は、植物が乏しい水を効率的に利用できるようにすることで、最も乾燥した場所でも植物の成長を促す。
現状では、このようなメカニズムのもとで、砂漠がどんどん緑化しています。
実際、イェール大学の報告書のマップを見ますと、21世紀では、緑化した地域のほうが、砂漠化した地域よりはるかに多いのです。
以下は、「緑が増えたエリア (緑で示される)」と「緑が減ったエリア (黄色で示される)」を示したマップです。 NASA によるものです。
2000年から 2017年の緑が増加したエリアと減少したエリア
yale.edu
21世紀になって砂漠化した地域は、全体のわずかでしかありません。
こういう現実があるにも関わらず、国連は、地球が砂漠化しているという危機を煽っているわけですが、何の目的かは知らないですが、非科学的であるにもほどがある。
その国連の報告について、読む価値はあまりない記事ですが、一応ライブサイエンスの記事から抜粋します。
「数十億人に影響を与える存在的脅威」:過去30年間で地球の陸地の4分の3が恒久的に乾燥化
'An existential threat affecting billions': Three-quarters of Earth's land became permanently drier in last 3 decades
livescience.com 2024/12/09
気候変動により地球全体が前例のない乾燥化に陥っており、2100年までに 50億人が影響を受ける可能性があると国連の新しい報告書が警告した。
国連(UN)の画期的な報告書は、気候変動により過去 30年間で地球上の陸地の 4分の3が恒久的に乾燥していると警告した。
過去 30年間で地球上の陸地の 77.6%がそれ以前の 30年間と比較して乾燥しており、乾燥地帯はインドよりも広い面積に拡大し、南極を除く地球上の陸地の 40.6%を覆っている。
国連砂漠化対処条約(UNCCD)が新たに発表した報告書で発表された調査結果は、この傾向が続けば、今世紀末までに最大 50億人が乾燥地帯で暮らすことになり、土壌が枯渇し、水資源が枯渇し、重要な生態系が崩壊する恐れがあると警告している。
気候変動により地球全体の気温が上昇すると、地表から水がより容易に蒸発し、大気が水を吸収する能力がますます増大する。
これにより、地球の大部分がますます乾燥した状態に陥り、かつては緑豊かだった森林が乾燥した草原に永久に変わり、生命と農業に必要な水分が失われている。
最近のある研究によると、この問題は、破壊的な土地利用や水資源の不適切な管理と相まって、約 30億人と世界の食糧生産の半分以上が水システムに「前例のないストレス」に直面していることを意味している。
しかし、科学者の間で懸念が高まっているにもかかわらず、気候変動による地球の乾燥の程度を記録することは、複雑に絡み合った要因、矛盾する結果、科学的注意の曖昧化の影響などにより、主に困難であると報告書は主張している。
一方、報告書の著者たちは、行動を起こせば、将来はそれほど暗いとは限らないと述べている。
彼らが提示する危機への取り組みの包括的なロードマップには、傾向を食い止めるために炭素排出量を大幅に削減することに加え、乾燥の監視の改善、土地と水の有効活用、世界中のコミュニティ内およびコミュニティ間の回復力と協力の促進などが含まれている。
「協調的な努力がなければ、数十億人が飢餓、避難、経済衰退に見舞われる未来に直面することになる」と UNCCD の主任科学者バロン・オール氏は声明で述べた。