古代エジプトでは死と来世をつかさどるとされたペリカンが
アラバマ州で、「 16羽のペリカンが死んで空から落ちてきた」という出来事が報じられていました。
原因は落雷ではないかとされていますが、北米では、たまに「大量の鳥が死んで降ってくる」事例が見られます。
2016年12月には、ニュージャージー州で「数百羽の鳥が、死亡して空から降ってきた」という出来事がありました。
・飛んでいる数百羽の鳥が「突然死亡して空から雨のように降ってきた」 : 米国ニュージャージー州
地球の記録 2016年12月29日
ハゴロモガラスという鳥でしたが、死亡した原因は不明でした。
2018年には、カナダのブリティッシュ・コロンビア州で「空から鳥が次々と落ちてきて死亡する」という出来事が起きています。
・「それはまるで集団自殺のようだった…」 : カナダで「空から鳥が次々と落ちてきて死亡する」という事象が発生
In Deep 2018年9月24日
2018年9月21日 ブリティッシュ・コロンビア州ツワッセン
これも原因はよくわからないままだったようです。
今回は「ペリカン」ということで、死亡の原因は落雷だとしても、何とも示唆的な鳥ではあります。
ペリカンには古代からいろいろな象徴性がつけられていましたが、特に古代エジプトでは、ペリカンは「死と来世とつかさどる鳥」とされていたようです。
ペリカンは、古代エジプトにおいて死と来世と関連付けられていた。また、墓の壁画や葬祭文書には蛇から身を守る象徴として描かれていた。
ペリカンはピラミッド文書でも「王の母」と呼ばれ、女神とみなされていた。王族以外の葬祭文書にもペリカンの記述があり、死者が冥界を安全に通過できることを予言する力があると信じられていたことが示されている。
古代エジプトの壁や墓に描かれたペリカンの絵
Henet
古代エジプトでは、ペリカンは「ヘネット」と呼ばれていて、これは「女神」という意味と同義だそうで、かなり重要な鳥だったようです。
なかなか示唆のある大量死事象ではあります。
アラバマ州のローカル局の報道です。
アラバマ州の住民は空から16羽の死んだペリカンが落ちるのを目撃した
Alabama residents see 16 dead pelicans fall out of the sky
newsnationnow.com 2025/06/16
放送局 WKRG によると、アラバマ州モービルの警察は最近、ある地区でペリカンの死骸が空から落ちてきて何日もそこに放置されていたという通報に対応した。
WKRG は住民に話を聞いた。
住民たちは、落雷がペリカンの落下の原因になった可能性があると考えている。ある女性は、雷雨の最中に 2回大きな爆発音を聞き、雷雨が過ぎ去った後、地上にペリカンがいたのを見たと話した。
「まさか!と思いました。外を見たら、うちの庭だけで 16羽もいたのよ」と住民のデスタニー・ウィリアムズさんは言った。「他の場所にはいなかったのに、うちの庭だけで。これは偶然じゃない…本当にこの世の終わりのようです」
機動警察が落雷説を確認
機動隊は WKRG に対し、動物管理局の広報担当者が落雷により鳥が近くの木から落ちたと語った。
鳥の駆除がいつ行われるかは不明だが、市は遅くとも月曜日までには完了すると発表した。しかし、鳥が土曜日 (6月14日)に現れたため、住民たちはそれでは十分ではないと考えている。
「警察、動物管理局、動物園に連絡してください。みんなでこの鳥たちに対応してください」とウィリアムズ氏は言った。「みんな、この鳥に対応してほしい。本当に」