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ヨーロッパでは狂犬病曝露の70%程度がコウモリ由来
このところ、世界で狂犬病関係の報道をよく見かけます。
最近も、アメリカで狂犬病への曝露が急増しているという報道について取り上げたことがあります。
今度はスペインのカタルーニャ地方で、
「コウモリの人間への襲撃が急増している」
ということが報じられていました。
スペイン・カタルーニャ地方

Google Map
日本語で狂犬病という名称ですので、犬に噛まれての曝露が想像されやすいですが、確かに、アジアやアフリカなどでは、犬による曝露が狂犬病全体の 99%を占めているそうです(WHO)。
しかし、北米やヨーロッパなどでは、コウモリによる曝露が狂犬病の 70%をを占めているとのこと。
いずれにしても、何だか世界で狂犬病の話題が増えているようで、1957年以来、国内由来の狂犬病の発生のない日本はどうですかね。
『狂犬病再侵入: 日本国内における感染と発症のシミュレーション』という著作も見たことがありますが、これだけ国内外の交流(人、モノ、動物すべて)が賑やかな時代ですと、再度の侵入もないではないのかもしれません。
カタルーニャ地方のコウモリについてのスペインの報道です。
スペインが狂犬病の警告を発令する中、カタルーニャ地方でコウモリによる襲撃が23%急増
Bat attacks surge 23% in Catalunya as Spain issues rabies warning
EuroWeekly 2026/09/28

カタルーニャ地方では、ヨーロッパ狂犬病ウイルスに感染したコウモリが散発的に確認されている。
コウモリに噛まれることは、スペインのほとんどの人にとって心配するようなことではないだろうが、カタルーニャ州からの新たな統計データによって、これらの動物は健康上の懸念事項として注目されるようになった。
コウモリによる襲撃事件は今年 23%増加しており、保健当局はコウモリが狂犬病の主な感染源であると警告している。
1月1日から 8月12日までの間に、コウモリに関連する事故がすでに 86件発生しており、これは 2025年全体での 70件と比較して増加している。
この増加は狂犬病が人々の間で蔓延していることを意味するものではないが、保健当局はコウモリとの接触を決して軽視してはならないと国民に注意喚起している。
コウモリによる攻撃は現在、全体のほぼ半分を占めている
カタルーニャ州の疫学監視ネットワークの最新のデータによると、今年記録された動物による襲撃事件のうち、コウモリが驚くほど大きな割合を占めていることが明らかになった。
1月1日から 8月12日までにカタルーニャ州で報告された 198件の動物による襲撃事件のうち、86件がコウモリによるものだった。
これは同地域で記録された全事件の 43%に相当し、犬による襲撃事件 56件(28%)と比較しても高い割合となっている。
昨年と比較しても、その割合は増加している。
2025年には、カタルーニャで記録された 193件の動物による襲撃のうち、70件(36%)がコウモリによるもので、犬によるものは 55件だった。
動物との接触事例全体では、監視ネットワークは今年8月12日までに 368件の通知を受け取った。そのうち 198件はカタルーニャで発生し、残りの 170件は狂犬病が依然として風土病となっている国を含む海外旅行者に関連していた。
コウモリが懸念されている理由
重要なことは、カタルーニャ地方では狂犬病の発生がないということだ。この地域では 1978年以来、陸生動物による狂犬病の流行は起きていないが、2013年には狂犬病が発生している国から輸入された感染犬が発見された。
現在懸念されているのはコウモリで、コウモリからリッサウイルスが散発的に検出されている。
これらのウイルスは狂犬病の原因となるウイルスと同じグループに属し、感染した場合、症状が現れる前に治療を受けなければ致命的な神経疾患を引き起こす可能性がある。そのため、コウモリに噛まれたり引っかかれたりしただけでも、軽視してはいけない。
夏はコウモリとの遭遇が増える
また、これらの数字は季節的なパターンも示しており、今年報告された動物咬傷の 12%が 6月に発生し、7月には 20%、8月には 13%に増加した。
今年報告された動物との接触事例のかなりの割合が狂犬病感染のリスクを伴うと考えられている。全体として、報告された接触事例の 67%が狂犬病予防治療を必要とした。
この数字には、カタルーニャ地方でコウモリと接触した人だけでなく、狂犬病が流行している国を旅行中に感染の可能性のある動物に接触した人も含まれている。
狂犬病は、症状が現れるとほぼ確実に死に至る深刻な病気だ。しかし、危険な接触後に適切な治療を受ければ、発症を防ぐことができる。
しかし、コウモリのことでパニックになる必要はない。コウモリはカタルーニャの野生生物にとって重要な存在であり、ほとんどの場合、コウモリに遭遇したからといって狂犬病に感染するわけではない。
しかし、今年に入ってコウモリ関連の事故がすでに 4分の1近く増加していることから、コウモリは遠くから眺め、触れるのは避けること。
