若年層では突然死のリスクが5倍に
デンマークで、430万人を対象にした調査により、抗うつ剤の服用者は「心臓突然死」のリスクが非常に高くなっていることがわかりました。
抗うつ剤は、特に SSRI と呼ばれる抗うつ剤はいろいろな意味で問題がある薬剤ではあるのですが、現実には、以下の病院のサイトの記述にありますように、今のうつ病治療の主流は、
> 現在はSSRI、SNRI、NaSSaと呼称されている新規抗うつ剤の使用が主流となっています。
という感じで、特に SSRI が多いと見られます。
これは、世界全体で処方が拡大しているのですが、抗うつ剤は「離脱症状が深刻」だということがあります。
スウェーデンでは、国民の 9人に 1人が抗うつ剤を服用していますが、離脱症状に苦しむ人が多いことが報じられています(翻訳記事)。
アメリカでは 8人に 1人が抗うつ剤を服用しています。
今回の研究が行われたデンマークでは、2024年に、0歳から24歳で抗うつ剤を服用している人の数が過去最大を更新しました。
デンマークの0-24歳の抗うつ剤服用数の推移(2006-2024年)
BDW
世界中で抗うつ剤の処方の拡大が続いているのですけれど、今度は、
「心臓突然死の増加」
という、わりと穏やかではない結果が示されています。
デンマークの研究についての記事です。
なお、記事に代替療法として、運動や栄養についての記述がありますが、まあ、そんなに単純なものではないかもしれないとはいえ、たとえば、運動がうつ病と闘うための手段として成立するメカニズムについては、2021年の米ハーバード大学医学部の「運動はうつ病と闘うための自然療法である」というニュースリリースにもあります。
抗うつ薬は心臓突然死のリスクを2倍にすると研究が警告、若年成人は5倍の危険に直面
Antidepressants double sudden cardiac death risk, study warns; young adults face five-fold danger
naturalnews.com 2025/05/23
何百万人ものアメリカ人が、医師たちが述べる「メリットがリスクを上回る」という保証を信じ、毎日抗うつ薬を服用している。
しかし、デンマークの画期的な研究が、恐ろしい真実を暴露した。
広く処方されているこれらの薬は、心臓突然死(SCD)のリスクを劇的に高め、若年成人では通常の最大 5倍のリスクにさらされていることがわかったのだ。
デンマークの 430万人を分析したこの研究は、抗うつ薬の服用期間が長くなるほど、突然心臓が停止するリスクが高まることを明らかにした。しかし、医療界は依然としてこれらの薬を「安全」だと推奨し続けている。
欧州心拍リズム協会(EHRA)の会議で発表されたこの研究結果は、自然療法の支持者たちが長らく警告してきたことを裏付けるものだ。つまり、薬物療法は往々にして一つの危機を別の危機へと引きずり込むということだ。
運動や栄養といった無毒な代替療法は、その有効性を示す確固たる証拠があるにもかかわらず、依然として軽視され続けている。
衝撃的なデータ
デンマークの研究チームは、2010年に国内で発生したすべての死亡例を調査し、心臓突然死(症状発現から1時間以内に発生する致死的な心臓発作)の症例を 6,002件特定した。
その分析により、抗うつ薬の使用と心臓疾患リスクの間に直接的な相関関係があることが明らかになった。
・抗うつ薬の 1~ 5年間の使用:心臓突然死リスクが 56%上昇
・抗うつ薬を 6年以上使用した場合:心臓突然死リスクは 2倍以上
・30~39歳:抗うつ薬の短期使用でリスクが 3倍、長期使用でリスクが 5倍になる
主任研究者であるジャスミン・ムジカノビッチ博士は、「 6年以上服用した人たちは、さらにリスクが高まっていた」と指摘した。
しかし、最も憂慮すべき点は、多くの被害者が、それまでに心臓疾患を患っていなかったことだ。彼らは心臓が突然機能不全に陥るまでは、おそらく健康状態は良好だったと思われる。
データは憂慮すべき傾向を明らかにしている。それは、30~ 39歳の成人のリスクが最も高いことだ。高齢層では(有意な数ではあるが)増加幅は小さいことが示されている。
これは、若い世代の心臓の方が抗うつ薬の破壊的な影響を受けやすいことを示唆している。
「うつ病自体は心血管疾患の独立した危険因子だ」とムジカノビッチ氏は認めたが、研究はこの点を考慮しており、抗うつ薬自体が大きな役割を果たしていることを示唆している。
精神科医のジョアンナ・モンクリフ教授をはじめとする他の専門家は、この結果を「衝撃的だ」と呼び、これらの薬剤は心毒性があることが知られており、患者には警告が必要だと付け加えた。
抗うつ薬が心臓に及ぼす影響
抗うつ薬が突然心臓死を引き起こすメカニズムは完全には解明されていないものの、研究者たちはいくつかの原因を指摘している。
一つは電気的障害だ。抗うつ薬は心拍リズムを乱し、致死的な不整脈を引き起こす可能性がある。また、代謝障害も原因の一つである可能性がある。
これらの薬によく見られる体重増加、糖尿病、炎症などの副作用は、心血管の健康に悪影響を及ぼす。さらに、一部の薬は心筋の収縮を遅らせ、不整脈のリスクを高める。
心臓の健康を損なわない効果的な天然代替品
抗うつ薬より安全で効果的な選択肢は存在する。
定期的な運動は、エンドルフィンの増加、炎症の軽減、さらには脳細胞の再生を促すため、抗うつ薬と同等の効果を示す人たちもいる。
また、オメガ3脂肪酸、ビタミンB群、マグネシウムの欠乏はうつ病を悪化させることにも留意する必要がある。ビタミンDと概日リズムの調整はメンタルヘルスにとって不可欠だ。
英国では 870万人、米国では 8人に 1人が抗うつ薬を服用しており、この研究は早急に精査される必要がある。
患者はこれらのリスクについて完全な透明性を確保し、害ではなく治癒をもたらす非医薬品による解決策にアクセスする権利がある。それまでは、抗うつ薬危機は、次々と心停止を伴う無症状の患者を生み出し、命を奪い続けるのかもしれない。