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金星の軌道上にある「見えない」複数の小惑星が地球に向かう可能性があると科学者たちが論文で警告。大きさは100〜300メートル

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危険なほど地球に近づく軌道を持っている3つの小惑星

ブラジル、フランス、イタリアの研究者たちが、「金星の軌道に隠れている小惑星」についての論文を発表していまして、その研究者たちによると、

「地球に衝突する可能性がある」

と述べています。

特に、3つの小惑星が「地球に危険なほど近づく軌道を持っている」のだそうで、そして、それらの小惑星の大きさは、

「 100メートルから 400メートルある」

のだそう。

このレベルの大きさになると、地球に衝突すれば、かなり厳しい感じではあります。

以下は、彗星ですが、フレッド・ホイル博士の著作『生命はどこから来たか』にある表で、彗星の大きさと、その衝突史記の影響が書かれてあります。


In Deep

直径 322メートルの彗星でも、地球に衝突すれば、広島型原爆の 5000倍の破壊力を持つようです。

金星の軌道上にあり、非常に観測しづらい小惑星だそうで、「見えない小惑星」とも表現されています。

しかし、仮に地球に向かってきても、どうにかできるわけではありません。せいぜい、衝突ポイントが曖昧にでも判明した時に、そこから何十万人単位で避難するくらいしかできないのではないでしょうか。

その論文を取り上げて記事をご紹介します。

なお、タイトルにある「数週間以内に」というのは、今から数週間以内にということではなく、「観測で見出されてから数週間」という意味だと思います。





科学者たちは、致命的な検出欠陥が明らかになった後、数週間以内に都市を破壊する小惑星が地球に向かう可能性があると警告している

Scientists warn city-killing asteroids could be headed for Earth within weeks after revealing fatal detection flaw
dailymail.co.uk 2025/05/27

地球に衝突して都市を滅ぼす可能性のある小惑星が少なくとも 3つ、太陽系で最も近い隣人の後ろに隠れている。

新たな研究は、金星が地球近傍小惑星(地球の軌道を横切ったり接近したりする大きな宇宙の岩石)の多くを遮り、壊滅的な衝突を引き起こす可能性があると警告している。

ブラジル、フランス、イタリアの研究者たちは、金星の軌道と同期しているいくつかの小惑星は太陽のまぶしさに隠れることが多いため、発見するのが非常に難しいことを見出した。

特に、2020SB、524522、2020CL​​1 と名付けられている 3つの小惑星は、地球に危険なほど近づく軌道を持っている。

さらに悪いことに、小惑星は完全に安定した軌道を描いているわけではないため、何らかの重力の変化によって進路が変わり、地球に向かって引き寄せられる可能性がある。

金星とともに飛来する 3つの小惑星は、直径が 100 〜 400メートルあり、それぞれが都市全体を破壊し、大規模な火災や津波を引き起こす可能性がある。

研究者たちは、チリのルビン天文台は金星近くの死角から接近する危険な小惑星を発見できるかもしれないが、それを観測できる期間は極めて短く、おそらく 2週間から 4週間しか続かないだろうと指摘した。

これらの小惑星の 1つが都市に衝突した場合、幅 2マイル (3.2キロメートル)を超えるクレーターが形成され、1945年に日本の広島に投下された原子爆弾の 100万倍を超えるエネルギーが放出されるだろう。


太陽系の小惑星のほとんどは、火星と木星の間のメインベルトにある。しかし、惑星と共軌道を周回する小惑星も存在する。現在、金星と共軌道を周回する小惑星がさらに多く発見されており、地球にとって脅威となっている。

サンパウロ大学のヴァレリオ・カルバ氏が率いる国際チームは、金星の共軌道小惑星と呼ばれる、太陽の周りを金星の軌道で周回する小惑星に焦点を当てた。

「現在、金星の共軌道小惑星は 20個知られている」と著者たちは天文学と天体物理学の雑誌に発表した報告書に記している。

「共軌道状態はこれらの小惑星を金星への接近からは守ってくれるが、地球との衝突からは守ってくれない」と研究者たちは警告した。

本質的に、これらの小惑星は、金星と同期して太陽の周りを回っており、同期した軌道のおかげで太陽から安全に離れている。

しかし、その不安定で予測不可能な進路は地球の進路と交差する可能性があり、地球と同時にその交差点に到達した場合、地球に衝突する可能性がある。。

地球近傍小惑星の2020SB、524522、および 2020CL​​1は、それぞれの軌道と地球の太陽の周りの軌道との間の最短距離である最小軌道交差距離(MOID)が非常に小さいため、最も懸念されている。

MOID が小さいほど、小惑星が地球に衝突する可能性が劇的に増加する。

金星の近くにあるこれら 3つの小惑星の MOID は 0.0005 天文単位 (AU)未満で、これは約 46,600マイル (約 7400キロメートル)に相当し、地球から月までの平均距離よりも近い。

4月、NASA の科学者たちは、小惑星が月に衝突する確率を 4%に引き上げた。この予測は、地球への衝突確率が 3.1%に上昇した後に発表された。これは、大型小惑星の衝突確率としては史上最高値だ。

地球上の望遠鏡では宇宙の全方向を見る能力に限界があるため、研究者たちは専用の宇宙探査機を金星に向けて打ち上げる必要があると考えている。

彼らの報告によれば、これは地球の死角に隠れている「まだ見えない」危険な小惑星を完全に地図化できる唯一のものである。

2月にNASAは、2024 YR4と呼ばれる別の小惑星が 2032年に地球に衝突する可能性を否定した。

この脅威的な宇宙岩石は直径約 200フィート (約 60メートル)で、月と衝突する可能性は依然として 25分の1だ。

もしそれが地球に衝突すれば、広島に投下された原子爆弾の少なくとも 500倍の威力を持つ爆発が起こるだろう。

危険地帯を脱したにもかかわらず、科学者たちは 2024 YR4の正確な大きさや組成を知るために追跡を続けている。

もし 2024 YR4が7年後に本当に月に到達すれば、これらの重要な事実を知ることは世界中の科学者にとって大きな恩恵となるだろう。

この爆発は地球には影響を及ぼさないが、既知の小惑星が月のクレーターを作る様子を科学者がリアルタイムで観察できるのは初めてとなる。

この衝突から収集されたデータは、科学者が月面の他のクレーターについてさらに理解を深めるのに役立つ可能性がある。







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