
10人に1人以上
アメリカの調査で、「医療従事者の10人に1人以上が新型コロナ(ここでは自然感染後の数ヶ月)の後遺症に苦しんでいる」という調査結果が出たことが論文にまとめられています。
論文はこちらにあります。
まあ…新型コロナというのは、その病態の主因が、たとえばスパイクタンパク質だとしても、自然感染とワクチンが非常に選別が難しいものですので、なかなか簡単な理解ではない部分はあります。
今回ご紹介する論文の中には、
「コロナウイルスワクチン接種(者)は、過去6か月間にワクチン接種を受けていない人と比較して、持続的な症状の発生率が44%高い」
という下りもあり、ワクチン接種者のほうが、コロナの後遺症の発生率が高いということは示されてはいます。
いずれにしても、こういう研究の問題点は、たとえばこの調査も「自己申告」であるという点や、その後遺症とされる症状が、
> 疲労感、呼吸器症状、めまい、関節痛、味覚または嗅覚の喪失、腹痛、認知障害、気分の変化
などとなっていて、これは他の疾患や心身の状態でもあり得るものばかりではあり、なんとも判断はつきにくいものではあります。
どうでもいい話ですが、私はベンゾジアゼピンの離脱でこのようなものも全部経験しています。
ちなみに、「最も多く報告された症状は疲労感」だそうです。
そういう意味では、曖昧な部分はあり、論文でもそこに関しては認めています。
それが自然感染の後遺症なのか、ワクチンを含めた何か他の要因なのかということは曖昧ながらも、今でもかなりの数の人が、パンデミックの時代の後遺症に悩まされているようです。
なお、医療従事者ということではなく、市民全体としては、調査により数字はさまざまとはいえ、コロナ(自然感染かワクチンかは不明ながらも)の後遺症を訴える人の割合は以下のようになっています。
・アメリカ 成人の約 3〜5% (今は良くなったが過去にあったのとは約 8%)
・イギリス 人口の約 3〜4%
などとなっています。おおむね、2024年時点で、成人の約 30人に1人が「いまロングCOVID」だと答え、約 12人に 1人が「経験したことがある」と答えていると研究には書かれています。
日本に関しては、公的な後遺症のデータは存在しないですので、実態はわかりません。
以下、論文に関する米ミネソタ大学の感染症研究政策センターのニュースリリースです。
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米国の医療従事者の10人に1人以上が、COVIDの後遺症に苦しんでいると報告していることが研究で判明
More than 1 in 10 US healthcare workers report ongoing long-COVID symptoms, study finds
cidrap.umn.edu 2026/09/24

今週、米国産業医学ジャーナルに掲載された研究によると、米国の医療従事者(HCP)の 10人に 1人以上が、感染後 3ヶ月と 6ヶ月の両方で、中等度または重度の持続的なコロナ後遺症を報告した。
また、この研究では、高齢、女性、複数の基礎疾患、および複数回の新型コロナウイルス感染が、症状の持続リスクを高める要因であることが明らかになった。
「これらの研究結果は、医療従事者の間で持続的なコロナ後遺症の症状が頻繁に発生していること、そしてそれが医療従事者の負担となる可能性を浮き彫りにしている」と、アイオワ大学ヘルスケアのチームが主導した研究者らは述べている。
疲労感が最もよく報告される症状
この研究には、2022年8月から 2024年5月にかけて新型コロナウイルス感染症の検査で陽性反応が出た、17州の医療従事者が参加した。
症状のある感染症を患っていた参加者は、3か月後と 6か月後にアンケートに回答し、疲労感、呼吸器症状、めまい、関節痛、味覚または嗅覚の喪失、腹痛、認知障害、気分の変化などの症状について報告した。彼らは症状を「症状なし」から「重度の症状」までの尺度で評価した。
両方の調査を完了した 1,496人の参加者のうち、169人(11.3%)が 3ヶ月後と 6ヶ月後の両方で少なくとも 1つの症状が持続していると報告した。
最も多く報告された症状は疲労感であった。中等度または重度の症状を、どちらか一方の時点で報告した参加者の割合はさらに高く、3ヶ月後には 19.3%、6ヶ月後には 27.5%であった。
持続する症状は、年齢、性別、職業によって異なった
高齢であるほど、症状が持続する可能性が高かった。18歳から 29歳の参加者と比較して、50歳から 64歳の参加者は症状が持続する可能性がほぼ 2倍、65歳以上の参加者は 3.5倍だった。女性は男性の 3倍の割合で、長期にわたるCOVID症状が持続した。
少なくとも 2つの基礎疾患を持つ医療従事者は、症状が継続する確率が 2.5倍高かった。一方、前年に COVID-19 感染が確認された場合は、その確率がほぼ 2倍高かった。
職務内容も持続的な症状と関連していた。医師、准看護師および正看護師、セラピストまたはセラピスト助手は、他の職種の医療従事者よりも症状が持続する確率が低かった。
ワクチン接種に関する調査結果は「予想外」
最近のコロナウイルスワクチン接種は、過去 6か月間にワクチン接種を受けていない人と比較して、持続的な症状の発生率が 44%高いことと関連しており、研究者らはこの結果を「予想外」と呼んでいる。
彼らは、結果が選択バイアスや誤分類バイアスの影響を受けている可能性があると推測しており、また、結果は自己申告によるものであり、中等度または重度の症状の基準値が設けられていないことを指摘している。さらに、この研究はワクチン接種の効果を判定するために設計されたものではないとも注意を促している。
しかし、研究者らは「これらの結果は、医療従事者の間で長期にわたる COVID-19 が依然として大きな負担となっていることを強調しており、代替措置、勤務時間の短縮、勤務スケジュールの変更、あるいは役割の変更などが必要となる可能性があり、医療従事者の持続可能性に影響を与える可能性があることを示唆している」と結論付けている。

