オーストラリア西部の沖で発見された物体
オーストラリアの漁師マーク・ワトキンス(Mark Watkins)さんが、西オーストラリア州バンバリーの沖で、冒頭の写真のような「奇妙な物体」を見つけました。
その物体は、漁師歴 21年のワトキンスさんにも、それが何であるのか想像のつかないものでした。
西オーストラリア州バンバリー
・Google Map
これは一体何なのでしょうか。
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最初、ワトキンスさんが遠くから見た際には、転覆したボートか、墜落した熱気球などだと思ったそうですが、近づくと、それが「生物の痕跡」を漂わせていることに気づきました。
下の写真は、別の角度から撮影されたものです。
そして、さらにその物体に近づいた時に、ワトキンスさんは、それが「クジラ」であるかもしれないことに気づきます。
また違う角度から見た様子
近づくにつれて、その物体から腐臭が発せられていることがわかり、ここに至って、ワトキンスさんは、この物体が死亡したクジラで、そして腐敗によるガスで胃が満たされていることにより体が膨れあがっているものだということを知るのでした。
下の丸い部分は、すべてガスが満タンになったクジラの胃ということのようです。
ワトキンスさんは、このような光景を見るのはこれが初めてで、21年間の釣り歴の中で最も奇妙な光景だと語っています。
正体がわかっても、確かに、この光景はとても奇妙に写りますが、ふと思い出すと、最近、北海道の苫小牧沖でも似たような物体が発見されまして、それもやはり死亡してガスが胃に溜まったクジラでした。
2016年6月23日 苫小牧沖で発見されたクジラの死体
ちなみに、この苫小牧の例も、オーストラリアの例も、そのまま放っておくと、自然にガスが放出される原因がない限り、大爆発を起こす可能性があると思われます。
陸地に座礁したクジラの死体を放っておくと、体内に溜まったガスで爆発することがあることは知られています。
[参考] 鯨の爆発 - Wikipedia
2014年4月25日にカナダの海岸に打ち上げられ、爆発寸前のクジラ
この世界で起きているひとつひとつの出来事は忘れてしまいがちですが、関連づけて見ていけば、「似た事象」というのは世界中で起きているものだと改めて実感します。