2016年12月4日のロシアの報道より
日本などの環太平洋火山帯と地域と比べると格段に地震の少ないヨーロッパで、最近、地震が増え続けているような傾向が垣間見えることは、過去記事の
・ヨーロッパのほぼ地震のない地域で相次ぐ地震… (2016/04/29)
・地震がほぼない東欧で続く地震。ルーマニア震源の地震では、ウクライナで過去214年で最大の揺れを記録 (2016/09/25)
などでご紹介したことがありますが、12月3日に、地震がそのヨーロッパを「駆け抜けるかのように横断していった」ことが報じられていました。
すべて小さな地震ですが、地震の少ないヨーロッパでこのような状態で地震が発生することは珍しいことなのかもしれません。
地震は下のように発生しました。
2016年12月3日にヨーロッパで発生した地震
・EMSC
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この 12月3日に、ヨーロッパで地震が発生した国は、西から、ポルトガル、スペイン、フランス、ドイツ、イタリア、セルビア、ギリシャ、ブルガリア、そして、トルコ、でした。
すべて大きなものではないですが、中部イタリアのシチリアでは、マグニチュード 4.2の地震が発生、スペインのガリシア地方では、マグニチュード 2.3の地震、ポーランドでは、マグニチュード 2.2の地震などが記録されました。
ポーランドでは、1週間ほど前の 11月30日にマグニチュード 4.2の地震が発生し、この地震により炭鉱で8名が亡くなっています。
2016年12月1日の英国ガーディアンより
9月24日には、やはり通常は地震はがほとんどないルーマニアを震源とするマグニチュード 5.2の地震が発生して、周辺国では、過去最大の揺れを記録した場所などもありました。
2016年9月24日のルーマニア震源の地震で揺れを感じた地域
・EMSC
今回のヨーロッパを走り抜けた地震の場所は、プレートの地図と照らし合わせますと、「ユーラシアプレート」と「アフリカプレート」の境界に近いあたりで起きたもののようです。
ヨーロッパ周辺のプレート
・プレート
今後、ヨーロッパで大きな地震があるかどうかは誰にもわからないにしても、最近の流れを見ますと、ヨーロッパの地質活動も、少なくとも最近数十年と比較すると、かなり活発になっているというようには感じます。