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カナダで「飲料水が鮮やかなピンク色」に染まる

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2017年3月9日の報道より

Water in Canadian town runs bright pink

最近は「水の変色」のニュースが多く、先日も、

赤と緑の饗宴 : オーストラリアで湖が「真っ赤」に変色し、スペインで川が「輝く緑」に変色した3月
 2017/03/10

という記事で、オーストラリアでは「湖の水がピンクに」、スペインでは「川の水が蛍光グリーンに」それぞれ変色したというようなことをご紹介したばかりです。

・Euro Weelky 、 BBC

今度は、カナダの町で「水道の水が鮮やかなピンクに染まる」という出来事が起きました。そのピンク色たるや、どうにも自然の色とは遠い蛍光にも近い華やかなピンクだったのでした。

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水道水がピンクになったのは、カナダ・アルバート州のオノウェイという人口約 1,000人の小さな町です。

カナダ・オノウェイの場所
・Google Map

3月6日の朝、突然「水道から出る水がピンク色」となり、町は大騒動となったようです。

何しろ、下のような感じの本当に鮮やかなピンク色で、とても飲んだり日常に使ったりというような気にさせるものではありませんでした。

オノウェイで3月6日に水道から出た水

 

abc.net.au

騒動を受け、すぐに、オノウェイの町長デイル・クラスノウ(Dale Krasnow)氏が声明を発表。「健康への影響はないが、状況説明ができていなかった」と謝罪しました。

クラスノウ町長の説明によると、水がピンク色になった原因は、水道水の浄水に使われる「過マンガン酸カリウム」という薬品の影響だそうで、浄水処理施設の機器の故障で、過剰な量の過マンガン酸カリウムが水道水に混入してしまったということでした。

この「過マンガン酸カリウム」というものは、調べてみますと、過マンガン酸カリウムの環境分野への適用という資料によりますと、

過マンガン酸カリウムの添加は臭気の発生した処理過程の直前に行うことで改善が図られる。第一沈殿池で臭気が発生しているならば,沈砂池と第一沈殿池の間に過マンガン酸カリウムを所定量添加する,というものである。

とありまして、浄水の過程で、「水のにおい」をとるために使われるというもののようです。日本でどの程度使われているものなのかは、調べてもはっきりしませんでした。

クラスノウ町長は、「健康に影響はない」と述べていましたが、BBCによれば、

世界保健機関(WHO)によると、過マンガン酸カリウムは皮膚炎の原因になり得る

とあり、また、過マンガン酸カリウム - Wikipedia によれば、過マンガン酸カリウムは、非常に強い酸化剤であり、その記述の中に、

肌に触れるとやけどを起こし、飲み込むと胃腸炎を起こす。

日本では法令により危険物第一類、特定麻薬向精神薬原料に指定されている。

とあり、「危険物第1類(激しい燃焼や爆発を起こす固体)」に分類されている、なかなかの物質だといえます。ですので、今回のように水がピンク色に染まるほど混入した場合は、あまり体に良くない面もあるのかもしれません。

まあ、水道から出てきた、このピンク色の水を飲んだ人はいないでしょうけれど……。

それにしても、私たちはふだん自分たちが食べたり飲んだりしているものが、どのような処理をなされているのか、にわりと無頓着ですが、良い悪いはともかく、今回のカナダの事例のようなことで初めて水道水の様々な加物の存在を知ったりもします。







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