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中国の新型肺炎ウイルスの感染者数が「最大で4500名」になっている可能性を英国の科学者たちが論文で発表

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2020年1月18日の英国デイリーメールより




 

中国の武漢で、肺炎を発症する新型のコロナウイルスが発生したことが確認されてから2週間ほどが経ちますが、「中国の公式発表」では、1月19日の時点で、患者が 62人に増えたとして以下のように報じられています。

新型肺炎患者62人に 新たに17人 中国・武漢

時事通信 2020/01/19

中国湖北省武漢市当局は19日、新型コロナウイルスによる肺炎で新たに17人の発症が確認されたと発表した。これで同市で発症した患者は62人となった。死者は2人で変わらず、重症者は8人に増加。19人は退院した。

17人は男性12人と女性5人で、年齢は30~79歳。3人は重症。いずれも13日までに発症し、17日に感染が確認された。

ところが、英国では、科学者たちによる「別の推計」が出されています。

世界大学ランキングで米マサチューセッツ工科大学に次いで世界第 2位を誇る名門、英国インペリアル・カレッジ・ロンドンの科学者たちが、

「感染者数は 1700人を超えている可能性がある」

という論文を発表しているのです。

以下は、AFPの報道からの抜粋です。

中国の肺炎ウイルス、感染者は1700人以上か 英大推計

AFP 2020/01/18

中国で2人が死亡した重症急性呼吸器症候群(SARS)に似た正体不明のウイルスの感染者は、公式発表より千数百人多い1700人以上に上っている可能性があるという見方を、英国の研究者らが17日、明らかにした。

中国当局は、同国中部・武漢市にある鮮魚市場付近を中心に流行した肺炎の原因とされるウイルスに、中国国内で少なくとも41人が感染したと発表している。

しかし、国連の世界保健機関(WHO)などにも助言を行っている英インペリアル・カレッジ・ロンドンの感染症に関する研究センターの研究者らは、17日に発表した論文で、武漢市では1月12日時点で「合計1723人の患者」が感染しているとみていると明らかにした。

研究者らは、これまでに中国国外で報告された感染者数と、武漢の空港を出発した国際線データに基づいて、武漢市内での感染者数を推計した。

このように、インペリアル・カレッジ・ロンドンの科学者たちは、中国から海外に出向いた人たちなどの動向を含めた計算で、1700人以上の患者がすでに発生している可能性を述べています。

この英国の科学者たちの論文の推計が仮にある程度正しいのだとすれば、公式発表の 41人(1月19日辞典では 62人)とはずいぶんと差があることになります。

しかも、英国デイリーメールの記事では、この論文には、「最大 4500人の感染者が発生している可能性」に言及していると記されています。

フライトデータでは、武漢には 1日あたり 3300人が国際的で飛行しており、武漢国際空港の人口は 1900万人であると報告されているそうですが、英国の科学者たちの推計は、このフライトデータに基づくものです。

つまり、確認されている患者数との相関があるわけではないのですが、その計算では、

「患者数は、最低で 190人から最大で 4471人」

となるのだそう。

冬だということもあり、風邪やインフルエンザなどの感染症が流行しやすい季節であるため、自分の体調に異変が起きても新型ウイルスに感染していることに気づきにくい可能性があるとインペリアル・カレッジ・ロンドンのニール・ファーガソン教授は述べています。


dailymail.co.uk

また、ファーガソン教授は、コロナウイルスの感染源は、「動物との接触によるものではないと見られる」とし、ヒトからヒトへ感染している可能性を懸念する時期に来ていると述べています。

アメリカでは、武漢からの直行便が到着するカリフォルニア州のサンフランシスコ空港とニューヨークのケネディ空港で検疫態勢が強化されています。

今のところ今後は何ともいえないですが、数の幅はあるとしても、感染者が少しずつ増えていることは公式発表でも確認されていて、感染力がどの程度なのか、そして、重症率がどの程度なのかなどが今後の焦点となりそうです。







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