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日本最大のサンゴ礁「石西礁湖」が消失の危機。9割のサンゴが白化

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2016年8月26日のユーロニュースより

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今、世界中で「サンゴの白化」が進んでいることについては、

サンゴと海藻が全滅に向かい続ける「地球の海」の近い未来
In Deep 2016/06/20

というような記事などに記したことがあります。

白化というのは、海水温度の異常などの原因により、文字通りサンゴが白くなった状態で、それが続くと、死滅してしまう可能性が高まります。つまり、大規模な白化現象というのは、「サンゴの大量死」に結びつくものでもあります。

現在、このサンゴの大量絶滅に近い現象が世界中で起きていまして、特に、2900に上るサンゴ礁から構成されるオーストラリアのグレート・バリア・リーフでおこなわれた調査では 93%のサンゴ礁が白化していることが判明しています。

そして、今回、日本の国立環境研究所が、沖縄県の石垣島や西表島の周囲にある日本最大のサンゴ礁の状態を調査しましたところ、日本のサンゴ礁も壊滅的な白化現象に見舞われていることがわかったのです。

白化した石西礁湖の巨大サンゴ

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これについては、冒頭のユーロニュースは海外の報道ですが、日本でも報じられていまして、産経ニュースの報道から抜粋しておきます。

サンゴ白化、調査の9割 沖縄の石西礁湖で 海水温の上昇が原因か

産経ニュース 2016/08/27

石垣島と西表島の間にある国内最大のサンゴ礁「石西礁湖」で起きている大規模な白化現象で、環境省が調査した35カ所で9割近くのサンゴが白化していることが分かった。

海水温の上昇が原因とみられ、石垣島の北部や鹿児島県の屋久島付近で白化が起きているとの報告もある。

研究者や保全に取り組む市民団体はさらなる拡大を警戒。ダイバーらにサンゴの生息域や白化の状況などが投稿できるウェブサイト「サンゴマップ」への情報提供を呼び掛けている。

環境省那覇自然環境事務所は7月下旬から8月中旬にかけて、石西礁湖で水面近くからサンゴの健康状態を調査。高温や汚染などのストレスに弱いサンゴの一種ミドリイシに加え、ストレスに強いハマサンゴも一部が白化していた。

周辺の水温は6月から白化の危険が高まる30度を超えており、1割ほどがサンゴの体内に共生する褐虫藻が長期間抜け出して死んでいる可能性がある。調査結果は近く公表する。

これは、遠くから見ても大規模な白化がわかるほどのもので、下は、その石西礁湖を航空機から撮影したものですが、「サンゴで構成される海底が白くなっている」ことがわかります。

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この石西礁湖は、通常は、下ような美しいサンゴが広大に広がる場所でした。

以前の石西礁湖

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それが現在は下のような状況となっています。

現在の石西礁湖

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この原因そのものは異常に高い海水温度にあるということになりそうですが、原因はわかっていても「その原因を取り去る方法はない」ですので、自然と海水温度が下がってくれることを期待する他はありません。

そういう意味では、日本、あるいは世界のサンゴ礁が生き残るかどうは、今後の地球の気温と海水温度の状況にかかっているようです。

これらのサンゴの白化を防ぐために人為的にできることはひとつもありません。







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